2018年11月18日(日)

断層のずれ、短時間に連続発生 地盤災害誘発しやすく

北海道地震
2018/9/6 11:35 (2018/9/6 15:41更新)
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北海道で最大震度7を観測した地震について、気象庁は6日、内陸の断層に東北東と西南西の方向から押す力が働き、上下にずれる「逆断層型」が発生したとの見方を示した。懸念されている千島海溝沿いの超巨大地震とは震源が異なるとみられる。

専門家によると、断層が短い時間に連続してずれたため強い揺れが発生し土砂崩れを引き起こした恐れがあるという。東京大の古村孝志教授(地震学)は「地震の波形を分析すると、一部の地域でごく短周期の揺れが長い時間続いていた。これは木造家屋の損傷などよりも土砂崩れなどの地盤災害を誘発しやすく、被害につながった可能性がある。また地震を起こした断層面は3カ所ほどに分かれて次々にずれたとみられる」と話した。

震源の深さは約37キロ。東北大の長谷川昭名誉教授(地震学)は「陸の震源にしては深いことが胆振・日高地方の地震の特徴だ」と指摘する。震源の深さは通常、陸地では深くても20キロほどで、6月の大阪北部地震でも約13キロだった。

長谷川氏によると、北海道東部沖の千島海溝では海側の太平洋プレートが陸側の北米プレートの下に斜めに潜り込んでいる。その結果、十勝地方付近の一部のプレートに対しては千島海溝に平行して南西に力が働きやすくなるという。

南西に動いた一部のプレートは日高山脈付近に押し寄せ、地中深くにたまったエネルギーが放出されることで大きな地震になりやすい。1982年に日高地方の浦河沖で起きたM7.1の地震も同じメカニズムだ。長谷川氏は「現時点での判断だが、震源や本震、余震の分布や地表変動のデータが出てくれば、詳しいメカニズムが明確になるだろう」と話した。

地震で崩れた北海道安平町の建物(6日午前)=共同

地震で崩れた北海道安平町の建物(6日午前)=共同

一方、気象庁は今回の地震との関連は不明としているが、震源の約10キロ西には石狩平野で南北にのびる「石狩低地東縁断層帯」がある。約66キロの主部と54キロ以上と推定される南部からなり、いずれも東側が西側に対して隆起している。

古村教授は「今回の震源の場所から判断すると、石狩低地東縁断層帯と関連しているとみられ、同断層帯の延長部分が震源と重なっている可能性がある。ただ今回の震源は通常の活断層の地震より深い。把握できていない地下の断層が動いたことも考えられ、検証が求められる」と話した。

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