トヨタなど工場相次ぎ休止 物流も打撃 北海道地震

2018/9/6 7:31
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6日未明に発生した北海道の地震は企業活動に影響を及ぼし始めている。道内全域が停電している影響で多くの工場や小売店などで操業や営業ができない状況。札幌証券取引所は全銘柄の売買を午前の取引開始から停止した。

地震の影響で列車が運休し、駅員に問い合わせる利用者(6日午前、北海道函館市のJR函館駅)

地震の影響で列車が運休し、駅員に問い合わせる利用者(6日午前、北海道函館市のJR函館駅)

日本製紙では北海道苫小牧市と白老町にある製紙工場が停止。王子ホールディングスも苫小牧市などにある主要製紙工場が止まっている。再開のめどはたっていない。出光興産の北海道製油所(苫小牧市)は稼働を緊急停止し、停電のためガソリンなどの製品出荷もできない状況。JXTGエネルギーも道内8カ所の拠点からの出荷を見合わせている。

室蘭市消防署によると、新日鉄住金の室蘭製鉄所の構内にある三菱製鋼室蘭特殊鋼の製鋼設備で火災が発生、午前7時前に鎮圧した。人的被害はなかった。室蘭製鉄所では高炉など主要設備を停止したが、大きな被害は出ていないという。

トヨタ自動車の苫小牧市の部品工場は停電の影響で6日朝から稼働を休止している。6日夜以降、再稼働するかは未定。

東京証券取引所は6日午前、札幌証券取引所の全銘柄の売買が停止されていると発表した。出社できない職員がいるほか、停電で動かせない端末があるため。

札証には東証などの重複上場も含めて50社超が上場している。このうちRIZAPグループなど15社は札証の単独上場で、6日は終日売買を停止する方針だ。

アサヒグループホールディングスやキリンビール、サッポロビールは道内の全ての工場で製造や出荷が止まっている。森永乳業も道内全工場で稼働を停止。再開めどは立っていない。

 地震の影響による運転見合わせを知らせるJR札幌駅の掲示(6日午前)=共同

地震の影響による運転見合わせを知らせるJR札幌駅の掲示(6日午前)=共同

コンビニエンスストアも休業が相次ぐ。ローソンでは道内664店のうち300店で休業、セブン―イレブン・ジャパンでは道内の1005店のうち、970店が停電しており、「休業店舗数は確認中」という。ホームセンターのDCMホールディングスでは7店で天井が一部落下。物流センターにも影響が出ており出荷が遅れる見込み。

モスフードサービスは「モスバーガー」52店のほぼ全店で、すかいらーくホールディングスはレストラン「ガスト」など全32店で休業している。J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は、大丸札幌店(札幌市)の6日の営業を終日取りやめる。

ソフトバンクは一部で携帯電話が利用しづらい状況が発生しているといい、確認作業を急いでいる。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯3社は家族や知人の安否をウェブ画面で登録・確認できる「災害用伝言板」の運用をはじめた。

NTT東日本によると、地震の被害が大きかった北海道厚真町やむかわ町などの一部で固定通信のサービスが利用できなくなっている。午前7時半時点で、固定電話は約2.4万回線、光回線向けの「ひかり電話」は約1万回線が不通になっている。

ヤマト運輸は土砂崩れや広範な停電により「宅配便の集配の見合わせや遅れが一部地域で生じる可能性がある」という。全日本空輸と日本航空は6日に新千歳空港に発着する全便の欠航を決めた。北海道内のほかの空港の発着便も欠航や遅延が発生する可能性がある。 JR貨物は道域内を走る貨物列車15本や、本州から北海道へ向かう貨物列車の運行を停止している。道内ではジャガイモやタマネギなど野菜類の輸送が多いが、本州への運行に支障が出そうだ。運行再開は線路や設備の安全確認が終わり次第になるとみられる。

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