2018年9月20日(木)

車部品、「CASE」に商機 名古屋で展示会

自動車・機械
中部
2018/9/5 20:30
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 電動車など次世代車を巡る中核技術をテーマにした展示会が5日、ポートメッセなごや(名古屋市)で開幕した。部品メーカー各社は車メーカーの採用を狙い、自動運転や電動化など「CASE」関連の技術や製品を競って売り込んでいる。車産業が「100年に1度」と呼ばれる激動期を迎えるなか、技術革新を商機につなげようとしている。

村田製作所はハンドルにセンサーを仕込み、人が握っているかどうか検知する装置を開発している

会場は自動車業界の関係者らでにぎわった(5日、名古屋市のポートメッセなごや)

 実機を使わず、メーカー各社が開発した自動運転制御がちゃんと動作するのか試せます――。この日、豊田通商子会社の電子部品商社、ネクスティエレクトロニクスが初めて展示したのが自動運転制御用のシミュレーションシステムだ。

 コンピューターでつくった「仮想の車」を「仮想の市街地」に走らせ、自転車が飛び出してきたときなどにどう動くかを再現できる。電気自動車(EV)の電池の減り具合を検証できるシミュレーションシステムも開発した。いずれも月内にも発売予定だ。

 ソニー傘下の半導体会社、ソニーセミコンダクタソリューションズは、最新型の車載用画像センサーを披露した。トンネルの出入り口など明暗差の大きい場所でも、白飛びなどの不具合を抑えて画像を撮影できる。2019年の量産開始に合わせて自動車メーカーなどの採用を目指す。

 村田製作所は実用化に向けて開発を進めている装置「たわみセンサ」を展示した。ハンドル自体にセンサーを付け、自動運転中に人がハンドルに手を触れているかを判断する仕組み。人が座ると体重や脈拍などを検知する製品も参考出展した。

 コネクテッドカー(つながる車)、自動運転、シェアリング、電動化の4つの頭文字を取った「CASE」は車産業で注目が高まっている。展示会運営大手のリードエグジビションジャパン(東京・新宿)は同展示会「オートモーティブワールド」を今回、東京以外の地域で初めて開いた。

 まだEVは航続距離が十分でないなど次世代車は課題が山積しており、完成車メーカー側も最新技術への期待は大きい。

 トヨタ自動車の稲浪宏志・有機材料室長は5日の講演で車体を軽量化する重要性を指摘。車に採用を進める炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を例に挙げ、「1社だけでは量産開発は難しい。繊維や機械などの業界や研究機関と協調していきたい」と呼びかけた。

 CFRPは「プリウスPHV(プラグインハイブリッド車)」などで採用済みだが「単価や生産性向上などで課題がある」という。

 トヨタでコネクテッドカー分野を担当する山本圭司常務役員は「20年までに車載通信機を日米、中国ですべての乗用車に標準的に搭載する」とCASE対応を急ぐ考えを示した。「トヨタはものづくりの会社に加え、サービス基盤の作り手としてもモビリティー(移動)の発展に貢献する」と述べた。

 名古屋オートモーティブワールドは電子部品など別の3つの展示会と同時開催で、590社が出展する。7日までの期間中に3万人の来場者数を見込む。(大本幸宏)

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