2018年11月21日(水)

キヤノン、ミラーレスカメラに軸足 上位機種を発表

エレクトロニクス
2018/9/5 18:14
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キヤノンは5日、高級ミラーレスカメラの新製品を発表した。大型センサーを搭載した高級機で、プロや愛好家向けに販売する。市場拡大が見込まれるミラーレス分野で、同社が上位機種を投入するのは初めて。プロ向けの一眼レフカメラで培ってきた光学技術を生かし、ミラーレスの開発に軸足を移す。

キヤノンのフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラ

10月下旬に販売する新製品「EOS(イオス) R」は、従来の一眼レフとは異なる新たな撮影システムとして売り出す。発表会で真栄田雅也社長は「新しい映像表現を追求できた」と自信を示した。ミラーレス向けに一から設計したレンズを組み合わせることで、高画質を実現したと強調した。

レンズの重要性を打ち出すため、カメラ本体とレンズの接続規格「マウント」を新たに開発した。1987年から継続してきた独自の「EFマウント」とは別の「RFマウント」を採用する。本体との通信速度を速め、より多くの光を取り込める設計にした。「今までになかったレンズ」(真栄田社長)として、従来の一眼レフの構造では実現できなかった軽量レンズを新製品の目玉とする。

写真の画質を左右する画像センサーは「フルサイズ」と呼ぶ最大級の規格を採用した。キヤノンが独自開発で手掛け、一眼レフに搭載していたセンサーと比べて解像度やピントを合わせる速度を改善した。最新の撮影技術を盛り込んだ製品と位置付け、参考価格は税別23万7500円とする。

マウントの変更やレンズの質をアピールするキヤノンの戦略は、8月末に高級ミラーレスを初めて発表したニコンと重なる部分がある。両社が意識するのはソニーだ。同社は13年にミラーレス機で初めて大型センサーを採用し、ミラーレスに集中してきた。ここ数年、プロカメラマンの間で存在感を強めている。

一方、プロ市場を独占してきた二大カメラメーカーとして、キヤノンとニコンはレンズの研磨や配置といった光学技術の蓄積を強みとする。ミラーレスは内部に反射鏡がない仕組みのため、レンズの設計で自由度が増す。キヤノンは今後、新たな「EOS R」向けのレンズを急ピッチで拡充するため、開発の軸足をミラーレスにシフトする。同社の本格参入で、高級ミラーレス市場は三つどもえの争いになりそうだ。

(薬文江)

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