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独自キャラでアピール、素材各社 就活生を意識

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

素材各社が独自のキャラクターを活用して知名度を高めようとしている。古河機械金属は主力製品を擬人化したキャラが活躍するアニメーションを制作。JX金属も銅をモチーフにしたキャラを前面に出す。企業間取引が中心の素材メーカーは消費財企業などに比べて一般的な認知度は低い。ユニークなキャラなどで露出を増やし、採用活動での学生へのアピール力向上などにつなげる。

古河機械金属は6種類の代表的な製品を擬人化したキャラが活躍するアニメを、自社ホームページや動画サイト「ユーチューブ」で公開した。電気銅をモチーフとした「どう」、ロックドリルをキャラ化した「ロック」などが「ゆる~いお茶の間トーク」を展開する。現在は2話目まで流しており、続編も順次公開していく予定だ。

同社は「『知る人ぞ知る古河機械金属』から『みんなが知る古河機械金属』となれるように宣伝活動を強化する」としている。アニメ以外にも、社名をもじった「古河気合筋肉」という呼称を広めるためのショートドラマも制作した。

女子高生が同社の産業用機械に恋するドラマはネットに加え、今春の進学・入社シーズンには小田急線や西武鉄道の車内チャンネルでも放映した。学生だけでなく大学教師らへの知名度も高まったという。

JX金属は「カッパーくん」が登場する若者向けのネットサイト「カッパーくんの銅なってるの?」を立ち上げた。主力製品の銅とカッパをモチーフにした独自キャラが、クイズやゲームを通じて銅の歴史や用途を分かりやすく伝える。「カッパーくん」はラジオCMにも活用しており、今後もサイトの内容などを拡充していく方針だ。

さらに、同社が連携する東京大学生産技術研究所が「セイレンジャー」という戦隊キャラクターを使ったコンテンツも制作した。「非鉄金属のネバーエンディングストーリー」と題し、金属元素や製錬プロセスを分かりやすく表現する。研究部門のサイトで公開する。

古河機械金属はショートドラマも制作した

一方、化学大手の住友ベークライトは野菜などを包装するフィルム材「P―プラス」の独自キャラ「P―プラスマン」の絵本を制作した。野菜を擬人化した内容で、営業活動の際などに配布している。製品のPRと同時に企業の知名度アップにもつなげたい考えだ。

企業間取引が中心の素材メーカーは、事業規模が大きくても一般的な知名度はそれほど高くない。学部再編や志望者減などで大学の資源に関連する学部も減少傾向にある。JX金属の大井滋社長は「若い人が非鉄金属に触れる機会が減っている」と危機感を強める。

売り手市場が続く採用活動では、大手企業でも優秀な人材の確保に苦労している。「独自キャラなどで堅いと思われがちな素材業界に少しでも親しみを持ってもらいたい」(古河機械金属)という思いは各社共通だ。

古河機械金属ではキャラクターに興味をもった学生がホームページで同社の事業を調べて応募してくるケースも出ているという。最終面接を担当した宮川尚久社長も「非常に優秀な学生が同業他社ではなく当社を選んでくれた」と手応えを感じている。

(企業報道部 鈴木泰介)

[日経産業新聞 2018年9月5日付]

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