2018年9月24日(月)

省庁再々編の提言了承 自民行革本部 厚労省分割を促す

経済
政治
2018/9/5 19:30
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 自民党行政改革推進本部(甘利明本部長)は5日の総会で、省庁再々編に関する提言を了承した。2001年の1府12省庁への再編を「数を減らすことに重点を置きすぎ戦略性、機動性が損なわれた例もある」と指摘。業務が過大になった厚生労働省の分割を促したほか、子育て政策を担う官庁の一元化を提案した。

党行革本部総会であいさつする甘利明本部長(5日、党本部)

党行革本部総会であいさつする甘利明本部長(5日、党本部)

 提言は「2030年を見据えた行政改革についての中間報告」。1996年から橋本龍太郎首相(当時)が取り組んだ省庁再編に関する課題を列挙した。甘利氏は終了後、記者団に「30年に理想的な形になるように幅広に考えたい」と述べた。

 01年の省庁再編では旧厚生省と旧労働省が厚労省、旧運輸省や旧建設省などが国土交通省、旧自治省や旧郵政省などが総務省になった。提言は省庁が大くくりとなり、担当する政策範囲が広がったことが戦略性や機動性の欠如につながったと指摘した。

 特に厚労省については「行政分野としての重要性が急速に増し、業務の量が極めて多くなっている」と分割を促した。

 子育て政策の所管が内閣府、厚労省、文部科学省に分かれている点も問題視し、一元化を求めた。環境省と経済産業省にまたがる環境エネルギー行政では「組織は1つであるべきか分立したほうがいいか議論が必要だ」と記した。国交省の一部局の観光庁の権限強化、防災や復興に関する組織の必要性も訴えた。

 今年に入り、学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題や、裁量労働制に関する厚労省の不適切なデータ使用など中央省庁の不祥事が相次いで浮上した。霞が関改革に取り組む姿勢を示すことで世論の批判をかわす思惑もありそうだ。

 提言は20日投開票の党総裁選後に総裁に申し入れる。当初は6日を予定していたが見送った。甘利氏は「総裁選のテーマが拡散しすぎないように、というのが安倍総裁の本音ではないか」と語った。

 実際の再々編には課題もある。首相は3日の日本経済新聞のインタビューで、65歳以上への継続雇用年齢の引き上げや年金の受給開始年齢の柔軟化といった社会保障改革に取り組む考えを示した。法改正も必要な厚労省の分割と社会保障改革の議論を同時並行で進めるのは容易ではない。記者団から再々編の実現性を問われた甘利氏は「首相自身が次の3年間の政策のプライオリティーをどう考えるかによる」と述べた。

 エネルギー政策の原子力発電を巡っては、推進と規制を分離するため原子力規制委員会を経産省ではなく環境省の外局にしている。統合すれば厳しい規制がかかりにくくなるとの意見もある。

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