就活ルールとは 新卒一括採用を前提
きょうのことば
▼就活ルール 経団連が企業の採用活動に関して定めるルール。企業が自主的に守るルールとしており、守らなくても罰則はない。企業説明会や採用面接の解禁日のほか、内定日を定めている。現在のルールは20年春入社まで適用し、説明会を3月、面接を6月に解禁して内定は10月としている。
戦後は政府や大学、産業界が申し合わせとして就職協定を制定。だが、協定破りが横行して廃止になった。代わりに採用活動の大きな混乱を避けるため、1996年に新たな倫理憲章ができた。当初は内定日のみが規定されていたが、就活の早期化を止めるために説明会や面接の日程も規定するようになった。新卒の獲得競争は激しく、最近は経団連に加盟しない外資系企業などが採用活動を早めている。経団連の会員企業からは見直しを求める声があがっている。

就活ルールは新卒一括採用を前提にしている。戦後の経済成長を支えた終身雇用や年功賃金と一体となった日本型雇用システムの一つだ。高齢者や女性の活躍が不可欠になるなど働き方は多様化しており、一律のルールは時代にそぐわないとの声もある。