2018年11月14日(水)

大間原発、稼働を2年延期 プルトニウム削減に影響も

環境エネ・素材
北海道・東北
2018/9/4 18:52
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Jパワーは4日、建設を中断している大間原子力発電所(青森県)の工事再開時期が約2年遅れ2020年後半になると発表した。国の新規制基準の適合審査に時間がかかっているためで、24年度ごろとしていた運転開始時期も26年度ごろになる見通し。同原発はウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使用する予定で、国のプルトニウム削減計画にも影響が出る可能性がある。

青森県大間町で建設中の大間原発=共同

Jパワーの浦島彰人副社長が同日、青森県庁で佐々木郁夫副知事に報告した。浦島副社長は「地震・津波に関しての審査は進捗しているが、プラントに関する審査には入っていない」と説明した。同原発の工事延期は3回目となる。

大間原発は08年に着工したが、11年の東京電力福島第1原発事故を受けて工事が停滞。工事進捗率は37.6%にとどまっている。渡部肇史社長は今年1月に「全社一丸となって努力し全工程を守る」と述べ、運転開始時期を変更しない考えを示していた。

大間原発については政府や電力業界が、国際社会に約束したプルトニウム削減の「切り札」と期待している。稼働が遅れることで、日本が保有するプルトニウムの削減は不透明感を増す。

日本は現在、原発から出る使用済み核燃料の再処理で取り出したプルトニウムを、国内外に約47トン保有する。核拡散への懸念から、国際社会は余剰プルトニウムに厳しい目を向けている。国の原子力委員会は7月、プルトニウム利用に関する新しい指針をとりまとめ、「保有量を減少させる」と初めて明記した。

燃料にプルトニウムを使う高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)の廃炉が決まり、国はMOX燃料を原発で使う「プルサーマル」によって削減する方針。だが、16~18基の原発で使用する計画に対し、現状稼働しているのは4基にとどまる。

通常の原発1基で消費できる量は年0.4トン程度。プルトニウムを混ぜた燃料は、炉心全体の3分の1までしか利用できないためだ。一方、大間原発は全炉心での利用が可能で、年1.1トンを消費できる。

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