2019年2月20日(水)

北海道内観光客、17年度は最多に
(データ解読)

2018/9/4 0:30
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北海道を訪れる観光客が増えている。道がこのほど実施した調査によると、2017年度の観光入込客数(実人数)は16年度比3%増の5610万人と過去最多を更新した。ただ観光客全体の8割以上を占める道内客の増加は人口減少もあり見込みにくい。急増している訪日外国人を道央圏から地方部に分散して呼び込むことが上積みへのカギとなりそうだ。

新千歳空港の発着枠拡大で、北海道を訪れる外国人は増えている

北海道を訪れた観光客は12年度以降、5千万人台を維持し微増傾向にある。17年度の内訳は道内客が84%の4725万人と大半を占めており、道外客が11%で606万人、外国人客が5%で279万人となっている。

長期間、4千万人台で安定推移する道内客に対し、著しく伸びているのが外国人観光客だ。自然景観や冬場の雪やレジャーなど、外国人を中心に多くの観光客を魅了。道内を訪れる外国人客は11年度に東日本大震災の影響で一時落ち込んだものの、12年度には当時としては過去最多の79万人を記録した。2017年度は前年度比21%増の279万人となり、6年連続で過去最多を更新した。

17年度に外国人客が増えたのは新千歳空港の発着枠が拡大したからだ。国・地域別でみると、最多は中国で前年度比22%増の66万6000人と全体の24%を占めた。ビザ発給の要件が緩和されたのに伴い、個人旅行者が増えたのが大きい。道は急増する訪日客について20年度までに500万人まで増やす目標を掲げる。達成には今後、17年度以上の伸び率を出すことが必要となる。

そのためには道央圏に集中する観光客を地方にどう広げるかが課題となる。

道内外の観光客の訪問先を道内6地域別に比べると、札幌市や室蘭市を含む道央圏が延べ8060万人で全体の55%と最も多かった。地場ワインや夜景などあまり注目されてこなかった観光資源の掘り起こしがさらなる集客につながった。

次いで道北圏が延べ2293万人で16%と多かった。ラベンダー畑をはじめ、晴天の日に水面の青さがひときわ映える「青い池」(美瑛町)や早朝に山頂から雲海を楽しめる「雲海テラス」(占冠村)が根強い人気だ。冬場のスキーなども来道者を魅了する。道南圏は北海道新幹線の開業効果が一服したのを理由に6地域で唯一、前年度から観光客数が減少した。

人気の宿泊地を市町村別にみると、トップは札幌市で延べ1308万人と断トツ。函館市延べ434万人、釧路市延べ154万人、登別市延べ131万人と続く。上位には主要な観光都市や有名な温泉地を持つ自治体が目立った。ただ、地域別にみると道央圏が全体の約6割を占めるなど一部に集中している。

こうした状況を改善しつつ、訪日客に関してはアジアの観光客が全体の9割以上を占める現状も打開しなければならない。道はサイクリングやバードウオッチングといった欧米で人気の観光資源を売り込むなどしていて、幅広い国から来道者の呼び込みに注力している。(塩崎健太郎)

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