「重いランドセル」解消へ工夫を 文科省が通知へ
教科書や教材を入れた子供のランドセルが重いとの意見が出ていることなどを踏まえ、文部科学省は3日、通学時の持ち物負担の軽減に向け、適切に工夫するよう全国の教育委員会に求める方針を決めた。近く通知を出す。

小中学校では教える量が増加して教科書は分厚くなり、副教材も多様化。中には、それらを自宅に持ち帰るよう指導している学校もあり、柔軟な対応を求める声が保護者らから上がっている。
ランドセルメーカーの「セイバン」が3月、小学生とその母親計2千人を対象にインターネット上で実施した調査によると、1週間のうちランドセルが最も重い日の重量は平均約6キロで、背負うことで首や背中に痛みを感じると答えた子供もいた。
文科省によると、通知では、宿題で使わない教科書を学校に置いておくことや、鉢植えなどの大きな荷物を保護者が持ち運ぶといった工夫を例示する方向で調整しているという。
文科省は以前からこうしたことを禁じてはいなかったが、新学期に合わせて、大量の教科書などを持ち運ぶケースも多いことが想定されることから、子供の発達状況や通学負担などに応じて、各学校でアイデアを出しながら対応してもらうことにした。〔共同〕