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テラヘルツ波で1分子の動き観測 東大

東京大学生産技術研究所の平川一彦教授らの研究チームは、光と電波の性質を併せ持つ「テラヘルツ波」を使って1分子の動きを計測する手法を開発した。テラヘルツ波を集める電極で分子をはさみこみ、分子の振動を電流の変化で観測する。たんぱく質などの分子レベルの構造解明や創薬につながる。成果は英科学誌ネイチャー・フォトニクスに掲載された。

テラヘルツ波は波長が赤外線より長く、ミリ波などの電波より短い。その特徴から、分子の回転や振動、相互作用などの解析に向くとされる。

計測する分子にはフラーレンを選んだ。金の表面にフラーレン分子をまき、電流を流して金を断線。すきまがちょうど1分子ほどになるよう工夫した。分子をはさんだ金が金属電極となり、テラヘルツ波を集めるアンテナの役割を果たす。金属電極をふくむトランジスタを作成した。分子にテラヘルツ波が伝わり共鳴すると、振動して電流が変化する。

複数の鏡やレーザーを組み合わせ、テラヘルツ波を分子に照射、観測したところ、ピコ(ピコは1兆分の1)秒レベルで分子が振動していることがわかった。

分子に電子を1個注入することで、振動の周波数が変化する様子も観測できた。平川教授は「動きをリアルタイムでみられた」と話す。

今後はトランジスタの作成効率を上げるための研究を続ける方針だ。

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