2018年9月21日(金)

会津藩士への弔辞見つかる 汚名返上の思い伝わる史料

社会
2018/9/3 9:57
保存
共有
印刷
その他

 150年前の戊辰戦争で犠牲になった会津藩士の家族らが、戦争から22年後に移住先の青森県で営んだ法要で読み上げたとみられる弔辞6通が、仙台市の藩士子孫宅から見つかった。専門家は「朝敵の汚名を着せられ、一刻も早く名誉を回復したい会津出身者の思いが伝わる貴重な史料だ」としている。

仙台市で見つかった会津藩士への弔辞6通=共同

 弔辞は仙台市の小池純一さん(70)が今年3月、自宅で発見した。1890年5月、円通寺(青森県むつ市)で開かれた二十三回忌で男女6人が読んだとみられ、和紙に故人への思いがつづられていた。

 「弾丸を援軍のない城に受けたが、盾を布団に、矛を枕にして国のために戦死した」と会津での戦いを振り返る文章や「諸君の忠義は世の中の称賛を浴びるだろう」とたたえる内容もあった。

 会津藩は戊辰戦争で薩摩や長州を中心とする新政府軍に敗れ、藩士と家族らは現在の青森県東部への移住を強いられた。小池さんの先祖は戊辰戦争時には幼かったため出陣せず生き延び、青森へ移住。二十三回忌の開催に関わったとみられる。

 小池さんは「敗戦の悔しさと忠義を尽くした先人を悼む思いが伝わってくる」と話した。

 旧会津藩は新政府軍により「賊軍」とみなされたが、1889年の明治憲法公布に伴う大赦の対象となった。明治大の落合弘樹教授(幕末維新史)は「ようやく公の場で声を大にして故人を追悼し、功績を称賛できるようになったことがうかがえる」と指摘した。〔共同〕

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報