2018年12月11日(火)

トランプ氏に懸念相次ぐ マケイン氏の追悼行事

2018/9/3 5:56
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【ワシントン=中村亮】米共和党重鎮のジョン・マケイン上院議員の一連の追悼行事が2日、終わった。歴代大統領はトランプ米大統領に苦言を呈してきたマケイン氏の姿勢をたたえた。米国の分断を助長するトランプ氏を懸念する声も目立った。政権高官らが行事に参加するなか、トランプ氏は最後まで姿を見せなかった。

米メリーランド州アナポリスの海軍兵学校で2日、近親や一部の米議会議員などによる私的な追悼行事が開かれた。8月25日に亡くなったマケイン氏は米海軍兵学校を卒業し、ベトナム戦争に参加。約5年の過酷な捕虜生活を乗り越えて米国に帰還し英雄とたたえられた。

マケイン氏の葬儀であいさつするオバマ前大統領(1日、ワシントン)=ロイター

マケイン氏の葬儀であいさつするオバマ前大統領(1日、ワシントン)=ロイター

1日にワシントン大聖堂で開かれた葬儀にはオバマ、ブッシュ(子)、クリントンの歴代大統領が参列した。トランプ氏の長女イバンカ大統領補佐官と娘婿クシュナー上級顧問が参加したものの、トランプ氏本人は欠席した。

2008年の米大統領選でマケイン氏と戦ったオバマ氏は葬儀で「彼は憲法が我々を結束させることを知っていた。民主主義に不可欠な報道の自由を守った」と評価。メディアと激しく対立するトランプ氏を暗に批判した。さらにトランプ氏を念頭に「大げさな言葉や侮辱などで政治がちっぽけに見えることがある」とも指摘した。

ブッシュ氏は「彼は権力の乱用を憎んだ。国のためにならないとみる政策に立ち向かって国家の理念を守った」と強調した。マケイン氏は今年7月の米ロ首脳会談でのトランプ氏の親ロ姿勢を「記憶にある限りで米大統領として最も恥ずべき行為だ」と痛烈に批判するなど共和党に属しながらもトランプ氏に反発してきた。

遺族を代表してあいさつしたマケイン氏の娘メーガン・マケインさんが「米国を再び偉大にする必要はない。米国は常に偉大だからだ」と訴えると会場では拍手が起きた。「米国を再び偉大にする」とのスローガンを掲げるトランプ氏への皮肉となった。

トランプ氏は最後までマケイン氏から距離を置いた。米メディアによると、マケイン氏に弔意を示す公式な声明の発表を一時拒み、半旗の掲揚をめぐる対応もちぐはぐさが目立った。ツイッターでは自身とロシアをめぐる不透明な疑惑の捜査を批判する内容が目立ち、マケイン氏に関する投稿はほとんどなかった。

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