和歌山県太地町で1日、イルカなど小型鯨類の追い込み漁が解禁された。午前5時ごろ、太地いさな組合の漁船12隻が太地漁港を出発したが、悪天候のため漁を取りやめ、午前6時ごろに全ての船が港に戻った。漁は約半年間続く予定。
違法な妨害活動を警戒し、警察官らが夜明け前から漁港付近を巡回。数人のグループが日本の国旗を掲げて漁船を見送ったり、出漁後に反捕鯨団体のメンバーとみられる外国人数人が港の様子を撮影したりしたが、大きな混乱はなかった。
和歌山県警によると、反捕鯨団体「シー・シェパード」の活動家で、以前も太地町を訪れたことがある女性が8月末に入国を拒否されたという。
追い込み漁は、沖合から複数の船でイルカなどを湾内に追い込んで捕獲する。柚木栄造組合長は「今日は天候が悪く、沖合約3キロで引き返してきた。生活が懸かっているので引き続き頑張りたい」と意気込んだ。〔共同〕