2018年9月20日(木)

英EU離脱交渉 アイルランド問題、溝埋まらず
「10月期限、なお目指す」 EU首席交渉官

Brexit
政治
ヨーロッパ
2018/9/1 3:21
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 【ブリュッセル=小滝麻理子】英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、英・EUは8月31日、首席交渉官会合を開いた。EUのバルニエ首席交渉官は安全保障協力や司法の取り扱いなどで進捗があったとして、期限としてきた「10月中旬のEU首脳会議までの合意はなお可能だ」と述べた。ただ、最大の焦点であるアイルランド国境問題は依然解決が見えず、合意なしの離脱の恐れはくすぶっている。

31日、ブリュッセルでの会合後に記者会見する英国のラーブEU離脱担当相(左)とEUのバルニエ首席交渉官=ロイター

 金融市場では、バルニエ氏が8月29日、「どの第三国とも交わしたことのないような関係を英国に提案する用意がある」と語ったことを受け、英ポンドが急騰。交渉進展へ期待がにわかに高まっていた。

 バルニエ氏は31日、会合後の記者会見で「前例のない将来関係を目指す」と述べる一方で、「(この方針は)3月に採択したガイドラインに記されている」とも強調。ガイドラインでは、EU側は単一市場の原則を曲げないとしており、通商分野で英国を特別扱いすべく大きく方針転換したわけではないと示唆した。

 英国のラーブEU離脱担当相はアイルランド国境問題について「現実的な解を詰めている」と説明。「多少ずれ込むかもしれないが、基本的には10月に合意する方向だ」と述べた。バルニエ氏も同意した上で、「アイルランド問題の解決がない限り、合意はない。どんなに遅くても11月までには合意しなければならない」と警告した。

 英とEUは今後数週間で残る課題を協議。9月下旬に開かれる非公式のEU首脳会議で10月に向けて合意を形成できるかが次の焦点となる。

 メイ首相は8月28日、10月に合意を目指す考えを改めて表明。仮に合意できない場合は、与党保守党の強硬派や野党からメイ氏の責任論を問う声が高まるのは必至だ。「10月に良い内容で合意できなければ、合意なしに離脱すべき」との強硬な主張も強い。メイ氏の政権継続にとっても10月は正念場となる。

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