2018年9月19日(水)

日中、金融協力を加速 財務対話 反保護主義で合意
にじり寄る中国 半身の日本

中国・台湾
2018/8/31 18:49
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 【北京=原田逸策】日本と中国の両政府は31日、財政当局が意見を交わす財務対話を北京・釣魚台迎賓館で開いた。通貨交換(スワップ)協定を柱とする金融協力の加速で一致。首脳会談での合意の地ならしをした。保護主義に反対することでも合意したが、日中間には温度差もみえた。

日中財務対話に臨む中国の劉昆財政相(右)と麻生財務相(31日、北京の釣魚台迎賓館)=共同

 会議後の共同文書は金融協力について「作業を速やかに進めることに合意」と明記した。5月の首脳会談で合意済みの通貨スワップ、東京での人民元決済銀行の指定、中国証券市場への投資資格の付与などで実務を詰める。文書には「金融市場や金融監督で協力を拡大する」とも盛り込んだ。

 貿易問題では「保護主義はどの国の利益にもならない」と強調し、「自由で開かれたルールに基づく多国間の貿易体制を維持・推進していく」ことで合意した。

 財務対話には日本側から麻生太郎財務相らが参加、中国側は劉昆財政相らが出席した。貿易戦争で米国と関係が緊張する中国は、日本を取り込もうと友好的な雰囲気を演出した。

 「私は北京から来ました」。財務対話に先立つ30日、劉鶴副首相は麻生氏との会談の際に日本語であいさつして出席者を驚かせた。共産党高官が公の場で外国語を使うのは珍しい。

 麻生氏は31日、記者団から「最大の成果」を問われると「今までで一番雰囲気がよかった。とげとげしくなかった」と語った。共同文書も「協力のための望ましい状況が醸成された」と日中関係の改善を強調した。

 ただ、日本の立場は微妙だ。中国と接近しすぎれば米国を刺激する。30日の麻生氏と劉氏の会談では保護主義反対で一致したが、日中の受け止めは微妙に異なる。中国の官製メディアは「世界貿易機関の枠組みの下、日中は共同で米国の貿易覇権に対応」と伝えたが、財務相同行筋は「それはない」と否定した。

 「中国の話はかなり独断が入っている。同じ(保護主義という)言葉でも意味が違っていたりする」。麻生氏は31日、記者団にこう語り、日中の温度差を感じさせた。

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