2019年3月22日(金)

無戸籍の子、ゼロへ一歩 法務省 民法見直しで研究会

2018/8/31 2:00
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法務省は親が出生届を出さず戸籍に記載されない無戸籍者を解消するため、有識者でつくる研究会を10月にも発足させる。女性が婚姻中に妊娠した子を夫の子と推定する民法の規定が、無戸籍者を生む要因の一つとなっており、規定見直しを検討する。研究会の議論を踏まえ、上川陽子法相は19年にも法制審議会(法相の諮問機関)に民法改正の諮問を検討する。

民法は婚姻中に妊娠した子は夫の子、離婚後300日以内に出産した子は元夫の子と推定すると定めている。女性が夫と別居中や離婚直後に別の男性との間で子を産んだ場合、戸籍には夫の子として記載される。現行法では、この推定を覆す訴えを起こせるのは「夫か元夫」に限っている。法務省は訴えの権利を「女性や子」にも広げることを検討する。

法務省が把握している無戸籍者数は8月10日時点で715人だが、実際にはさらに多いとみられる。無戸籍者は住民票やパスポート(旅券)を取得できないほか、本人名義で銀行口座を開設したり、部屋を借りたりすることも困難なため、日常生活に支障をきたすとして社会問題化している。

この問題をめぐっては公明党が「無戸籍は基本的人権にかかわる深刻な課題」として、党のプロジェクトチームで対策を検討してきた。同チーム座長の富田茂之衆院議員らが7月に上川法相と会い、訴えの権利を広げる民法改正の必要性を訴えていた。富田氏らは「夫が子の出生を知ったときから1年以内」としている訴訟提起の期間延長なども求めている。

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