2018年9月24日(月)

英離脱「前例のない提案」を用意、EU首席交渉官
交渉先行きはなお不透明

Brexit
ヨーロッパ
2018/8/30 5:58
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 【ブリュッセル=森本学】英国の欧州連合(EU)離脱を巡って、EUのバルニエ首席交渉官は29日、「他のどの第三国とも交わしたことのないような関係を英国に提案する用意がある」と語った。市場はバルニエ氏が英国へ柔軟な姿勢を示したと受け止め、29日のロンドン外国為替市場で英ポンドが急騰。対ドルで一時、1ポンド=1.3ドル台と3週間ぶりのポンド高・ドル安水準をつけた。

記者会見するEUのバルニエ首席交渉官(左)(29日、ベルリン)=AP

 バルニエ氏はベルリンでマース独外相と会談した後に記者会見した。離脱後の関係を巡って、英国に「前例のない」提案をする構えがあると説明。一方で、EU単一市場の「アラカルトはない」とも述べ、英国の「いいとこ取り」を許さない姿勢も改めて強調した。

 離脱交渉を巡ってはEUと合意できないまま、英国が2019年3月に離脱を迎えるとの不安が高まっている。バルニエ氏が29日に言及した「前例のない」関係の構築は英国が繰り返し求めてきたもの。市場ではバルニエ氏が英への姿勢を軟化させたとして、交渉加速への期待が広がった。

 ただバルニエ氏は過去にも英国と「前例のない」関係を目指すと言及している。29日の記者会見でも、EU非加盟国ながらEUとの人の移動の自由を受け入れる代わりに、EU単一市場の恩恵を受ける「ノルウェー型」が利用可能なモデルだと改めて指摘。交渉姿勢が実際にどこまで変わったのかは不透明だ。

 英国とEUは31日、ブリュッセルで首席交渉官会合を開く。EU側はバルニエ氏、英国からはラーブEU離脱担当相が出席する。ラーブ氏は29日の英国議会で、EUとの合意は「目に見えるところ」まで来ていると自信を示した一方、英・EUが目指してきた10月中の合意には時間的な余裕があまりないとの認識も示した。

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