2019年5月27日(月)

トルコ通信最大手、銀行団傘下に サウジ系が債務不履行

2018/8/30 2:12
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【イスタンブール=佐野彰洋】トルコの通信大手、トルコ・テレコムは29日、サウジアラビアの複合企業サウジ・オジェルが保有する55%の株式の銀行団への移管がトルコ政府によって承認されたと発表した。オジェルはトルコ・テレコムの民営化に伴って内外の金融機関から借り入れた株式取得費用の返済を2016年に停止していた。

トルコ・テレコムは2005年に民営化された=ロイター

2005年に実施された65億ドル(約7200億円)規模のトルコ最大の民営化案件は、事実上の失敗に終わった。

銀行団は特別目的会社を設立し、移管する株式の受け皿とする。トルコの大手行イシュ、ガランティ、アクはそれぞれ5億~15億ドルをオジェルが民営化に際して設立した企業に融資していた。ガランティにはスペインBBVAが49.85%出資している。

米ブルームバーグによると仏BNPパリバやドイツ銀行も銀行団に名を連ねているという。銀行団は13年の借り換えに伴い、約47億ドルの融資を実行していた。

今後はトルコ・テレコム株の30%を保有するトルコ政府の意向を確認しながら、新たな買い手を探る見通しだ。債務不履行と株式移管に伴う各金融機関の業績への影響は明らかになっていないが、一部銀行は持ち分を市場で売却する可能性もある。

オジェル側が返済不能に陥った理由のひとつが、継続的なトルコリラの下落で、外貨換算の配当収入が目減りし、ドル建て融資の返済に窮したためとされる。

もう一つはサウジ国内でのビジネス環境の悪化だ。オジェルはレバノンのハリリ首相の一族が保有するが、イランへの接近などを巡り、サウジの実権を握るムハンマド皇太子に冷遇され、サウジ国内での建設事業などが行き詰まっていた。

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