2018年9月25日(火)

19年度も好調続く建機出荷額 建機工、3年連続プラスを予想

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2018/8/29 13:50
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 日本建設機械工業会(建機工)は29日、2019年度の建設機械の本体出荷額が18年度に比べて1%増の2兆3861億円になるとの見通しを発表した。需要が回復に転じた17年度から3年連続のプラスとなり、過去最高だった07年度(2兆4426億円)の水準にも迫る強気の見立てだ。

会見する日本建設機械工業会の大橋徹二会長(29日、都内)

会見する日本建設機械工業会の大橋徹二会長(29日、都内)

 29日、建機工の大橋徹二会長(コマツ社長)が都内で記者会見し「18年度の下期は北米、欧州、アジアの3大輸出先の需要が堅調で、19年度は北米を中心に堅調に推移しそうだ」と述べた。

 19年度(19年4月~20年3月)の海外出荷額は2%増の1兆5661億円、国内向けは1%減の8200億円となる見通し。18年度の出荷額は17年度比5%増の2兆3709億円と予測しており、19年度も一段の上積みを織り込んでいる。

 油圧ショベルなどの主要輸出先となっている北米市場などで好調が続き、販売を下支えしそうだ。19年度は国内需要をほぼ横ばいとみる一方、輸出は2%増を見込む。これまでも出荷増のけん引役となってきた輸出は18~19年度を通じて景気拡大を背景に都市部でのインフラや住宅の建設、大型の鉱山機械をはじめとする資源採掘向けの建機も増える。

 一大市場の中国では、18年度に需要増加を見込む会員企業が58%を占めている。先行きへの警戒感もくすぶり始めているが、19年度は増加(35%)に減少(26%)が迫るなど、会員企業の景況感の認識は「見方が分かれてきている」(大橋会長)。需要の浮き沈みに大きく苦しんだ過去の経緯もあり、なお不透明要素が残っているのが現状のようだ。

建設機械出荷額の推移(年度)

建設機械出荷額の推移(年度)

 日本国内では19年度に東京五輪向け開発の工事需要が一服する半面、19年10月の消費税増税を控えて年度前半には駆け込み購入が膨らみ、国内の主な出荷先であるリース・レンタル会社などが再び建機購入に動きそうだ。下期のマイナスをカバーするという読みが建機大手に広がっている。

 世界の建機市場では、作業性や燃費に優れた油圧ショベルを中心に日本メーカーが高いシェアを持つ。一方で資源相場の変動や中国やアジアでのインフラ建設動向に需要が左右され、足元では中国の三一重工やスウェーデンのボルボなど海外メーカーとのシェア争いも激化している。

 コマツはドローンや半自動制御の建機を使って現場の生産性向上を目指すサービス「スマートコンストラクション」を強化し、日立建機はサービス事業などの売上高比率を50%まで引き上げる計画を掲げている。機械の性能だけに固執せず、販売後のサービスを含めて顧客にアピールする姿勢は不可欠といえる。

 人手不足の深刻化を見越して建設現場の省力化に動くメーカー側の姿勢は今のところ、国内で顧客から支持を得ている。市場拡大が追い風となるうちに、販売地域や製品群の幅をさらに広げ、環境変化への対応も進めておくことがより重要となりそうだ。

(企業報道部 牛山知也)

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