2019年1月20日(日)

厚労省の概算要求31.8兆円 社会保障費の伸び継続

2018/8/29 13:02
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厚生労働省は29日、2019年度予算の概算要求をまとめた。要求額は31兆8956億円と今年度の当初予算と比べて2.5%(約7700億円)の増額とし、過去最大の予算規模を求めた。高齢化に伴い医療や介護、年金など社会保障費の増加が続く。働き方改革関連法が来年4月から順次施行されるのを控え、影響が特に大きい中小・零細企業への支援策も手厚くする。

同日午後の自民党厚労部会に示した。同省の予算は大半を社会保障費が占める。15年度から児童手当などを内閣府の所管に移したため見かけ上の金額は減っているが、実質的には過去最高を更新し続けている。来年度の概算要求では約32兆円の要求額のうち約30兆円が年金や医療、介護などにかかる経費だ。今年度予算と比べて2.1%増を見込む。

そのうち公的医療保険への国からの支出は今年度当初予算比2.1%増の約11兆7千億円、介護保険関連では4%増の約2兆9千億円を見込んだ。介護は年齢を重ねるほど費用がかさむようになるため、高齢化が進む近年では特に伸びが大きい。年金は団塊の世代向けの支給が既に始まっているため、医療や介護ほどの伸びを見込んでおらず、1.4%増の約11兆8千億円を求めた。

政府は高齢化などによる社会保障費の自然増を来年度は6千億円と見込んでいる。5千億円まで圧縮する目標を掲げていた今年度までと異なり、来年度は圧縮の数値目標を設定せず、高齢化による増加分に収めるとしている。具体的にどこまで自然増を圧縮できるかが年末の予算編成の大きな焦点となる。

概算要求では働き方改革の推進が柱の一つに位置付けられた。同一労働同一賃金や残業時間の上限規制を盛り込んだ働き方改革関連法は来年4月から順次施行される。中小企業は同一賃金と残業規制の施行が1年遅れるが、勤務間インターバル制度の導入支援や相談体制の整備などに約1200億円を求める。働き方改革全体で今年度当初予算比で2割弱増える約3800億円を計上した。

効率的な社会保障の提供体制の整備も重点テーマだ。地域の病床再編、医療・介護連携の推進などに645億円を求めた。また健康保険組合の解散の動きが相次いでいることを受けて、健保への新たな財政支援策として31億円を計上した。

介護離職ゼロに向けた人材の処遇改善や受け皿整備には543億円を求めた。また児童相談所の体制強化、保護が必要な児童の情報を共有するシステムの整備といった児童虐待の防止対策などには1655億円を計上した。

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