2019年9月19日(木)

オン・ザ・グリーン

フォローする

大里桃子、女子ゴルフ黄金世代の「雑草魂」
編集委員 串田孝義

(1/2ページ)
2018/8/30 6:30
保存
共有
印刷
その他

170センチの上背を生かした高いボールでグリーンに落としていく大きなゴルフ。CATレディース(8月17~19日、神奈川県大箱根CC)でプロ初優勝を飾った20歳、大里桃子はどこまでのぼりつめるか、のびしろ十分な魅力に満ちている。

アスリートの資質はありそうだ。元中学体育教師の父、充キャディーの話。「私は(陸上の)末続慎吾に塗り替えられる前の100メートルの熊本県記録を持っていた。妻は(女子マラソンの)松野明美の同級生。走り高跳びとハードルの選手でした」

ツアー初優勝を果たし、父の充さん(左)とトロフィーを手にして=共同

ツアー初優勝を果たし、父の充さん(左)とトロフィーを手にして=共同

父はゴルフもハンディ0まで上達し、熊本県内のゴルフ場で7度クラブチャンピオンになっている。長男には「将司」と名付けたが、「兄はまったくゴルフをやっていません」と大里は苦笑い。ちなみに自身の名前の「桃子」はといえば、ゴルファーに嫁がせたいという父の思いから、タレントの菊池桃子さんにあやかったらしい。

勝の史上最年少優勝に衝撃

父の練習場についていってゴルフを始めたところはよくある話。そんな大里に衝撃を与えたのが、地元熊本空港CCで行われたツアー、2014年KKT杯バンテリンだった。15歳293日の勝みなみが史上最年少優勝を果たした。女子ゴルフの強豪、熊本国府高1年の大里はその大会でボランティアとして速報係をしていた。当時、自身はプロの試合に出たことがなく、華やかな別世界でプレーする同学年のライバルがうらやましくもあり、悔しくもあり。

勝は鹿児島、同じく沖縄には新垣比菜がいた。新垣は高2の15年、下部ツアーのラシンク・ニンジニアRKB女子でアマチュア優勝を果たし、レギュラーツアーでも3戦連続トップ10に入るなど大活躍。1998年4月~99年3月生まれの選手が「黄金世代」と呼ばれ、注目されるようになっていった。

1998年8月10日生まれの大里も同世代。高校の3年間、全国高校選手権の女子団体で熊本国府高を優勝、2位、優勝へと導く。特に高3での優勝は熊本地震で一時避難生活を余儀なくされ、練習もままならない苦境を主将として乗り越えた。それでも舞台の華やかさではライバルに及ばない。日本ゴルフ協会のナショナルチーム入りも果たせなかった。いくら黄金世代と呼ばれようとも、心持ちはエリート意識とは無縁の「雑草魂」といったところだろうか。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

ゴルフコラム

スコアアップヘ

電子版トップスポーツトップ

オン・ザ・グリーン 一覧

フォローする
KBCオーガスタの第1日、ティーショットを打つ石川。最大の課題だったドライバーショットの不安はほぼ解消したようだ=共同共同

 今は7、8合目あたりだろうか。富士山麓の難コース、山梨県富士桜CC(7566ヤード、パー71)で開催された男子ゴルフのフジサンケイクラシック(9月5~8日)で、石川遼(27)は最終日に7アンダー、6 …続き (9/11)

全英女王となって帰国した渋野は常に注目を浴びていた=共同共同

 米男子ツアーのプレーオフ初戦で、「科学者」の異名を取るブライソン・デシャンボー(米国)がグリーン上のライン読みで2分20秒をかけるなど、さすがに目に余るスロープレーを選手仲間、ファン(視聴者)から批 …続き (8/28)

笑顔がトレードマークの渋野はラウンド中も笑顔を絶やさない=共同共同

 「スマイリング・シンデレラ」。AIG全英女子オープンで海外記者に名づけられたニックネームは、実に言い得て妙だ。ツアー初優勝した5月のワールド・サロンパス杯の記者会見で連日、報道陣を和ませた渋野日向子 …続き (8/14)

ハイライト・スポーツ

会員権相場情報

[PR]

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。