ダイドー、増益もコーヒー不振 国内飲料立て直しへ

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2018/8/27 20:20
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ダイドーグループホールディングス(GHD)の国内飲料事業が振るわない。27日に発表した2018年2~7月期の連結営業利益は前年同期比52%増えたものの、経費削減の効果が大きく、屋台骨である同事業の売上高は623億円と3%減った。消費者ニーズの対応遅れなどで主力のコーヒーが落ちこんだ。同事業の立て直しと海外飲料事業の拡大を急いでいる。

全国に約28万台の自動販売機を設置している(大阪市)

全国に約28万台の自動販売機を設置している(大阪市)

連結営業利益は32億円だった。自動販売機の部品コストの削減など販売管理費を減らした。もっとも同日に記者会見した高松富也社長の表情は硬かった。「自販機を取りまく環境は一層、厳しくなっている」。大幅な営業増益になったとはいえ、連結売上高の約7割を占める国内飲料事業が減収となったためだ。

ダイドーGHDは「ダイドーブレンド」シリーズの缶コーヒーなどを主力商品とし、全国に約28万台を置く自販機を販路の中心としている。コーヒー飲料の売上高が6%減となるなど、国内飲料事業の苦戦は同社のビジネスモデルがマイナスに働いた。

まず、猛暑でミネラルウオーターなどが売れる半面、消費者は缶コーヒーに手を伸ばしにくくなった。缶コーヒーは40~60歳代の男性らに支持されている。仕事の合間に飲んでいた消費者が定年退職などで缶コーヒーから離れるケースが出ていることも影響している。

ただ、日本のコーヒー市場は拡大傾向にある。全日本コーヒー協会によると、18年1~6月の消費量は23万9634トンと前年同期比2%増えた。コンビニエンスストアが入れたてコーヒーなどで若い女性らの需要を開拓しているためだ。最近は持ち運びしやすく、オフィスで少しずつ飲めるペットボトル入りコーヒーの人気も高まっている。

ダイドーGHDは国内飲料事業の売上高の約8割を自販機で稼ぐ。営業担当者1人あたり数十台をカバーし、商品の配送や補充などをこなす。営業担当者の作業量は多いだけに、新商品を開発しても「コンビニのように商品を臨機応変に入れ替えられない」(マーケティング部の坂本大介副部長)。消費者ニーズへの対応が遅れた。

国内飲料事業の立て直しに向け、ペットボトル入りコーヒーを順次、自販機にも並べる。糖や脂肪の吸収を抑える機能性表示食品なども投入し、他社の自販機との違いを打ちだそうとしている。「20年1月期から本格的にニーズに対応できるようにする」(坂本氏)

ペットボトル入りコーヒーなどをそろえても、自販機でのコーヒーの販売数が増加基調になるかどうかは不透明だ。ペットボトルコーヒーで先行するサントリー食品インターナショナルの「クラフトボス」などに追いつくのは容易でない。コンビニと同じような商品を並べているだけでは消費者を呼びこめない。商品力や自販機の機能などをさらに高める必要がありそうだ。

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