2019年3月20日(水)

米長短金利差が縮小 日本の水準下回る
0.2%割れ、11年ぶり低水準 景気後退の前兆説も

2018/8/26 18:19
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【ニューヨーク=大塚節雄】米国の長短金利差が一段と縮小している。米国債利回りの10年物と2年物でみた差は2007年8月以来11年ぶりに0.2%を割り込み、同じ期間の日本の金利差を下回った。足元の米景気は好調で米連邦準備理事会(FRB)は当面の利上げ路線を堅持するが、市場は先行きの景気を慎重にみている。通常は長期が短期を上回る金利が逆転すれば景気後退の予兆とされ、市場の大きな焦点となっている。

米債券市場では、当面の金融政策に左右されやすい2年債の利回りがFRBの利上げ路線を受けて上昇(債券価格は低下)。7月下旬に10年ぶりの高水準に達した。これに対し、より将来の経済や物価の見通しに左右される10年債利回りは一時、節目の3%台に乗せたものの、ここに来て低下が目立つ。両者の差は2月に0.78%だったが、24日には0.19%に縮まった。

日本では2年債利回りがマイナス圏に沈む一方、10年物利回りは7月末に日銀が長期金利の一定の変動を認める政策調整を決めた後、いくぶん上昇。足元の金利差は0.2%台で推移する。米国の長短金利差の水準が日本を下回るのは、07年秋ごろ以来とみられる。

米長短金利差の逆転は過去の景気後退局面の前にみられ、07年末や01年3月に景気がピークをつけた際には、先行する形で逆転状態が定着していた。将来の利下げ転換を読み込む動きとされ、20年にかけて大型減税の効果が息切れし、景気に下押し圧力がかかるとの見方とも合致する。一方で過去の量的緩和でFRBがなお大量の国債を抱えるほか、海外の資金も米国に流れ込みやすい状況にあり、かつてよりも長期金利が低く抑えられているという見方も多い。

FRBの執行部も景気後退の兆しとの見方を否定するが、一部の連銀議長らは利上げ打ち止め説になびき、金融政策運営上の焦点となっている。

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