2018年9月19日(水)

楽天アスピリアン、167億円調達 がん治療法の米スタートアップ

ネット・IT
ヘルスケア
北米
2018/8/24 17:35
保存
共有
印刷
その他

 がん治療法を開発するスタートアップ企業、楽天アスピリアン(米カリフォルニア州、旧アスピリアン・セラピューティクス)は1億5000万ドル(約167億円)の資金を調達したと発表した。同社の会長を務める、楽天の三木谷浩史社長が出資した。調達した資金をもとに治療法の事業化を目指す。

 アスピリアン社は「光免疫療法」と呼ぶ治療法を開発する。がん細胞特有のたんぱく質にくっつく抗体とセットになる特定の色素を狙って近赤外線を照射し、がん細胞だけを選んで死滅させる。近赤外線は身体には無害といわれ、正常な細胞には影響しないため副作用も出にくいという。

 治療法は2011年に米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員らのグループが開発した。アスピリアン社は治療法の事業化を進めており、三木谷氏個人が筆頭株主となり、会長を務める。楽天も少額出資している。

 現在、治療法は米国や欧州、日本などで国際的に臨床試験(治験)を進めており、頭頸(とうけい)部のがんについて18年中に製品化前の最終段階にあたる第3相の治験を始める見込みだ。他の種類のがんを対象にした第2相の治験2件も年内に始める予定だという。

 まだ治験段階の治療法ではあるが、将来的な楽天の事業とのシナジーもありそうだ。医療系の企業の間では、患者に最適な治療法を適用できるよう、病院での検査や治療だけでなく、薬歴や日常生活などの情報を取り込もうとする動きが出始めている。

 楽天は遺伝子検査の企業にも出資している。ネット通販をはじめとするサービスの利用履歴と合わせれば「医療の個別化」につなげられる可能性もある。(諸富聡)

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報