/

生態系保全へ、官民ネコ対策 世界自然遺産目指す奄美

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録を目指し、鹿児島県奄美市では官民を挙げて、希少動物を捕食してしまう「ノネコ」とその予備軍「野良猫」への対策が進む。2020年の登録実現へ、関係者は「生態系保全へ住民の意識を高めたい」と口をそろえる。

ノネコは、捨て猫などが野生化したもの。遺産候補地の山林で、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のアマミノクロウサギといった固有種の生き物を食べてしまうことが問題になっている。

環境省によると、奄美大島には600~1200匹いるという。候補地が世界遺産にふさわしいかを判断する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は、多様な生態系を高く評価しており、充実したノネコ対策は登録へ欠かせない。

奄美市は11年、ネコの飼い方を定めた条例を制定。現在、飼育登録や身元証明のマイクロチップ装着など10項目を義務付けており、違反すれば5万円以下の罰金だ。

ただ、条例にも島の伝統が立ちはだかる。島民は古くから、ネズミを捕まえてくれるネコを、家畜と捉えていた。屋外で放し飼いするのは当然との風潮がある。

飼い主から逃げたり捨てられたりして、人間の生活圏で与えられた餌で生きるのが野良猫だ。餌が不足して山林に拠点を移し、野生化するとノネコになってしまう。

中長期的な視野でノネコ増加を防ぐためには、野良猫の繁殖を抑えることも必要とされる。

このため、野良猫を捕まえて不妊・去勢措置を施す取り組みも活発だ。同市環境対策課によれば、奄美大島での野良猫の生息数は推定5千~1万匹という。島内5市町村では17年度、922匹に措置が施された。

島の猫好きら3人でつくるグループ「奄美猫部」は、年間50匹程度の不妊・去勢をしているが、代表の久野優子さん(44)は「焼け石に水だ。ペットを飼うことへの責任を持ってほしい」。同課の担当者は「粘り強く啓発しなければいけない」と語る。〔共同〕

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン