ターンブル首相に退任圧力 豪与党混乱

2018/8/23 16:53
保存
共有
印刷
その他

【シドニー=松本史】オーストラリアのターンブル首相への辞任圧力が強まり、与党・自由党で混乱が続いている。ターンブル氏は23日、党の低い支持率を背景に閣僚らから辞任を求める声が高まったのを受け、党首選が実施された場合には「出馬しない」と明言した。自由党は21日に党首選を実施したばかり。一方、ターンブル氏の対抗馬だったダットン前内相にはスキャンダルが浮上、混乱が広がっている。

「党首選実施の動議が通過したら、不信任と受け止め立候補はしない」。23日、記者会見したターンブル氏はこう言明した。必要な条件が整えば24日に議員総会を開催する。党首選にはダットン氏に加え、側近としてターンブル氏を支えてきたモリソン財務相も立候補するとの報道が出る。ビショップ外相も同僚議員らに支持を打診しているとされる。

ただ、党首選実施のための議員総会開催には、党所属連邦議員の過半にあたる43人の署名が必要だ。ダットン氏が署名を集めているが、豪メディアによると23日時点で集まった署名は40人程度とみられ、24日に議員総会が開かれるか未知数だ。

ダットン氏にスキャンダルが浮上したことも、見通しを不透明にしている。報道で連邦政府から補助金を得ていた保育施設の運営主体が、ダットン氏や家族が受益者となっている投資会社だったことが判明。憲法が定める連邦議員資格に抵触する可能性があるとの指摘を受けた。

ただ、ターンブル氏の続投が決まっても、党内不和が解消される可能性は低い。23日には、これまでターンブル氏支持を表明してきた保守派のコールマン金融相ら3人が辞表を提出。党内の分裂は決定的となっている。

与党である自由党・国民党による保守連合は支持率が低迷し、2019年5月までにある総選挙での勝利が危ぶまれている。

調査会社ニューズポールと豪紙オーストラリアンによると、保守連合は16年9月以降、38回連続で支持率が最大野党・労働党を下回る。ターンブル氏に代わる党首を擁立しないと総選挙では勝てないとの党内の不満が高まり、首相交代を求める動きが表面化した。

ターンブル氏は21日に急きょ党首選を実施した。ダットン氏がこれに応じたが、ターンブル氏が48票を集め、35票だったダットン氏を下し、ダットン氏は内相を辞任した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]