2018年11月21日(水)

アルゼンチンやブラジル、通貨安続く 過去最安値も

中南米
2018/8/23 8:52
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【サンパウロ=外山尚之】為替市場でアルゼンチンやブラジルの通貨下落が続いている。アルゼンチンペソは22日、1ドル=30.2ペソと、対ドルで過去最安値で取引を終えた。ブラジルの通貨レアルも一時1ドル=4.09レアルと、約2年半ぶりの安値を記録。トルコショックを引き金に新興国から資金が流出する中、経済や政治が不安定な国が狙い撃ちされる構図となっている。

ブラジルの通貨レアル(左)とアルゼンチンの通貨ペソ(右)とも、為替市場で売られる

アルゼンチンの中央銀行は13日に通貨防衛のため緊急利上げを実施、政策金利を45%に引き上げたばかりだが、通貨売りに歯止めがかからない状況だ。4月からの通貨下落や度重なる利上げにより、アルゼンチンの経済は低迷が続く。政府は国際通貨基金(IMF)の支援を受け市場介入で対抗するが、ペソ売りの圧力が強い。

8月に入り、2015年までの左派政権の汚職スキャンダルが発覚したことも通貨安の要因となっている。左派陣営の打撃となりマクリ氏にとっては政治的な追い風となるはずが、建設業界を中心に経済界に汚職がまん延していることが露呈し、経済の足かせになるとの見方が出ている。

ブラジルでは10月の大統領選の最新の世論調査で、汚職事件で収監中のルラ元大統領の人気が高まっていることが売り材料となっている。二審で有罪判決を受けたルラ氏の出馬が認められる可能性は低いとみられるが、市場の警戒心は強い。

ルラ氏を除く候補者の中では、極右のボルソナロ候補が首位に立ち、2位以下の候補とのリードを広げていることも懸念材料だ。「ブラジルのトランプ」と呼ばれるボルソナロ氏は国連からの脱退や地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を示唆しており、市場では警戒する声が広がる。

ブラジルの金融大手イタウ・ウニバンコのマリオ・メスキダ筆頭エコノミストは「外的要因と内的要因でそれぞれ悪材料がそろい、金融市場のボラティリティー(変動率)が高い中で売られやすくなっている」と分析している。

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