2019年7月24日(水)

中国、アフリカへの影響力拡大を目指す
9月3日から北京で首脳会合 一帯一路軸に支援強化

2018/8/22 18:27
保存
共有
印刷
その他

【北京=高橋哲史】中国がアフリカへの影響力を拡大しようと活発に動いている。9月3~4日に北京で「中国アフリカ協力フォーラム」の首脳会合を開き、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」に絡む経済支援の強化を約束する。トランプ米政権との対立が激しくなるなか、アフリカ諸国を自陣に取り込むねらいが鮮明になっている。

中国の王毅国務委員兼外相は22日の記者会見で首脳会合について「より緊密な中国とアフリカの運命共同体を築くのがテーマだ」と説明。「一帯一路とアフリカの発展をつなげる新たな楽章を描く」とも述べ、具体的な経済支援の案件を打ち出す方針を明らかにした。

会合にはアフリカの50カ国以上から首脳級が参加するほか、グテレス国連事務総長ら国際機関の代表も加わる見通しだ。王毅氏は「中国が主催する今年最大の国際会議になる」と強調した。

2000年に始まったフォーラムは3年に1度、中国とアフリカで交互に開く。習近平(シー・ジンピン)国家主席が主宰する今回の首脳会合の意味はとりわけ重要だ。資源が豊富なアフリカ諸国が中国の強い影響下にあると誇示できれば、貿易や安全保障の面で圧力を強めるトランプ政権をけん制できるからだ。

首脳会合の成功に向け、中国は手を打ってきた。5月には共産党の序列3位、栗戦書(リー・ジャンシュー)全国人民代表大会委員長がエチオピアなど3カ国を訪問。6月には序列4位の汪洋(ワン・ヤン)全国政治協商会議主席がコンゴ共和国など3カ国に足を運んだ。7月になると習氏が自らセネガルや南アフリカなど4カ国を訪れた。

アフリカとの関係強化は、対米接近が目立つ台湾の蔡英文政権への圧力にもなる。中国は5月、台湾と断交した西アフリカのブルキナファソと国交を結んだ。アフリカで台湾と外交関係を持つ国はエスワティニ(旧スワジランド)だけだ。

中国の陳暁東外務次官補は22日の会見で、エスワティニに「遠くない将来、国交を樹立できると信じる」と呼びかけ、台湾との断交と中国との国交締結を促した。台湾訪問中のガメゼ・エスワティニ外相は同日、ロイター通信に「台湾との関係は良好で陣営を変えるつもりはない」と述べた。

中国の魅力は巨額の経済支援だ。国営通信の新華社によると、エチオピアのムラトゥ大統領は8月半ば、中国企業がつくった首都アディスアベバ近郊の工業団地を視察。「中国のエチオピアでの投資活動は中国とアフリカ諸国の関係発展の手本である」と述べ、中国からのさらなる投資を歓迎する考えを示した。

王毅氏は22日の会見で「非常に多くのアフリカ諸国が一帯一路に参加したいと強く希望している」と指摘した。資源ナショナリズムが強まるアフリカでは中国への警戒感も強まるが、経済支援への期待がそれを上回っているのが実情だ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。