2018年9月20日(木)

スルガ銀行、不適切融資へなぜ暴走? 3つのポイント

スルガ銀問題
3ポイントまとめ
金融機関
2018/8/22 17:58
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 シェアハウス投資に絡んだスルガ銀行の不正融資をめぐり、第三者委員会の調査概要が分かりました。同委は8月末にも詳しい中身を公表する方針です。シェアハウスにとどまらず、アパートやマンションといった投資用不動産融資で審査資料の改ざんなどの不適切な行為がまん延していました。

(1)過剰なノルマで職員を駆り立てる

 融資総額のおよそ3分の1にあたる1兆円規模の投資用不動産融資が、不適切な手続きによって実行されていたということです。増収増益を至上命令とする経営陣のもとで、営業マンは不動産などの有担保ローンで「毎月1億円」の新規融資といった厳しいノルマを課されました。本来は対象外であるはずの、年収や金融資産が少ない人にも融資しなければノルマを達成できません。年収や金融資産の裏付けとなる資料の改ざんを誘導・黙認するなどして、属性の低い顧客にも融資していました。

スルガ銀、不適切融資1兆円 書類改ざんなど

(2)他の銀行はスルガ銀の個人客に借り換え攻勢

 超低金利下で法人融資の利ざやが縮んだ有力地銀や大手銀行は、スルガ銀の個人客に激しい借り換え攻勢をかけました。法人と違い、個人客は借り換えをためらいません。スルガ銀の投資用不動産融資は金利が3~4%台と高く、低い金利での借り換え攻勢に脆弱でした。営業マンを新規融資へと駆り立てた背景には、こんな自転車操業的な収益構造もありました。周回遅れでスルガ銀をまね始めた他行にもリスクは広がっています。

不正融資の黙認、スルガ銀だけじゃない(ルポ迫真)

(3)創業家が君臨、独自路線を主導

 創業家の岡野光喜会長兼最高経営責任者(CEO)が1985年に頭取に就いて、個人に特化した金融にカジを切りました。静岡県沼津市に本店を置くスルガ銀は、西を静岡銀行、東は横浜銀行に挟まれています。全国有数の地銀2行に東西を挟まれた立地。有力企業との取引は2行の牙城です。見向きもされなかった個人に活路を求めた「オンリーワン」の路線にたどり着きました。創業家が力を強めるなかで、取締役や監査役は営業マンの暴走に不作為のままだったと、第三者委はみています。

スルガ銀行、落ちた「優等生」

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