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ベネズエラ政府「デノミ成功」 新紙幣は不足か

【サンパウロ=外山尚之】南米のベネズエラ政府は20日、通貨単位を5ケタ切り下げるデノミ(通貨単位の切り下げ)の実施に成功したと発表した。マドゥロ大統領が力を入れるプロジェクトだが、経済が好転する兆しはみえない。さっそく新紙幣の不足が取り沙汰されるなど、懸念は強い。

ベネズエラ政府は20日を休日とし、銀行や商店を休業させたうえでデノミを実施した。銀行決済などのシステムも止まったため、全国的に経済活動はほぼ停止状態となった。だが、同日夕には銀行のオンライン口座の残高が5ケタ切り下げられたことが確認できた。

「成功」という政府の言い分は額面通りには受け取れない。新通貨ボリバルソベラノの紙幣を引き出せるATMは一部に限られる。「引き出せるのは主に10ボリバルソベラノ(約18円)紙幣だけ」(現地記者)という。

ベネズエラは紙幣の印刷を海外に委託しているが、財政難で十分に調達できていない可能性がある。デノミにあわせ、最低賃金を約35倍に引き上げると決めたため、インフレが加速し、再び紙幣が不足する可能性があるとの見方が強い。

マドゥロ氏が世界初と主張する仮想通貨「ペトロ」とボリバルソベラノとのペッグ(連動)も効果が不鮮明だ。ベネズエラ政府が独自に発行するペトロについて、米国は制裁の一環として取引を禁じているため、主要な仮想通貨交換業者は取り扱っていない。ベネズエラの有力経済団体フェデカマラは20日、新通貨とペトロのペッグを「深刻な過ち」と非難した。

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