2018年9月22日(土)

汚職まみれのトランプ政権(The Economist)

トランプ政権
北米
The Economist
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2018/8/22 2:00
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The Economist

 トランプ氏は米大統領選挙中、「(ワシントンの腐敗した)沼を一掃する」と約束し、米国民のための政府をつくると誓った。だがトランプ政権は、信じがたい悪臭を放っている。ポール・マナフォート元選対会長は、沼にすむ生物から作られたジャケットを着ているほどだ。同氏は金融詐欺や資金洗浄など32件の罪状で起訴されており、裁判に証拠として出された高級品の一つが、1万8500ドル(約204万円)もするニシキヘビの革のジャケットだ。同じく同氏が購入したダチョウ革コートの倍近くするが、服やじゅうたん、造園工事などに投じた額のほんの一部でしかない。どれも外国政府からロビー活動を請け負って得た資金で購入したものだ。

マナフォート元選対会長(写真左上)、ロス商務長官(同右上)、プルイット元EPA長官(同左下)=いずれもロイター=、プライス元厚生長官(同右下、AP)とカネ絡みのスキャンダルが後を絶たない

マナフォート元選対会長(写真左上)、ロス商務長官(同右上)、プルイット元EPA長官(同左下)=いずれもロイター=、プライス元厚生長官(同右下、AP)とカネ絡みのスキャンダルが後を絶たない

 検察は、マナフォート氏が税負担を抑えるため収入を1650万ドル過少申告したほか、2000万ドルの銀行融資を不正に受けていたと主張している(同氏は外国の銀行に31の口座を持つが、いずれも要求額を融資したがらなかったか、それが不可能だったようだ)。検察が出した証拠によると、同氏はある銀行員にホワイトハウスでポストを用意するとちらつかせて融資を得ようとしたという。マナフォート氏の弁護団はこれに対し、同氏が共和党員であることを強調した。トランプ氏は検察の一連の捜査は「完全な魔女狩り」と批判しており、陪審員が共和党への忠誠心からトランプ氏の見方に賛同するのを期待したのだろう。

 マナフォート氏の件は極端だが、大統領の元個人弁護士マイケル・コーエン氏も詐欺容疑で捜査されている。2人はホワイトハウスに勤務したことはないが、カネ絡みのスキャンダルにつきまとわれているトランプ政権関係者は多い。プライス元厚生長官とプルイット元環境保護局(EPA)長官は、倫理的問題から退任を余儀なくされた(前者はプライベートジェットや軍用機の利用に100万ドル以上の税金を使い、後者にかけられた違反行為の疑惑は多すぎて書けない)。政権の他の高官も、似た疑惑で徐々に追い詰められている。民主党は、トランプ政権の倫理を巡る問題は共和党議員にも責任があり、秋の中間選挙でその代償を払うべきだと有権者を説得しようとしている。だがそれは、民主党が期待しているより難しいかもしれない。

 標的は確かにいくらでもいる。選挙候補者や官僚の倫理問題を扱う無党派の監視機関「キャンペーン・リーガル・センター(CLC)」は13日、ロス商務長官に関する詳細に及ぶ問題点を提出し、商務省の監察総監に同氏を捜査するよう要請した。それによると、ロス氏は完全に開示していない所有株やその他の権益に影響した可能性のある政策の判断に関与したという。本人は個人弁護士を通し、不正疑惑を否定している。

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