2018年11月15日(木)

豪雨警報「1時間前に」 気象庁に有識者ら提言

2018/8/21 11:11
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国土交通省交通政策審議会の気象分科会は21日までに、2030年に向けて気象庁が重点的に取り組むべき課題を提言としてまとめた。豪雨などの激しい気象現象の予測を向上させ、1時間前に警報を出す「シビアストームアラート」など新たな警報の運用のほか、局地的な大雨が降る確率を地域ごとに表示して日中の避難につなげる予測精度の向上などを求めた。

提言では2017年7月の九州北部豪雨や今年の西日本豪雨などの記録的な大雨に言及。現在の技術では局地的に激しい雨を降らせる「線状降水帯」などの予測が難しいため、段階的な目標を設けて改善していくよう求めた。

具体的には、数十年に一度の特別警報級の大雨が約半日先までに降る確率を地域ごとに示した情報の提供を、3~5年後に始めることを目指す。夜間に豪雨に襲われる恐れがある場合、日中の避難行動につなげてもらう。

30年までには「シビアストームアラート」という新しい警報の運用を始めることを提案。豪雨などの激しい気象現象の予測を向上させ、1時間前に警報を出せるようにする。大雨・洪水の恐れを色分けして示す既存の「危険度分布」も人工知能(AI)の活用で集中豪雨の予測精度を高め、結果を反映する。

各地で観測史上最多の降水量を記録した西日本豪雨のような長期の雨への対応の必要性も指摘。3日先までの総雨量予測の提供開始を、3年後をめどに目指すべきだとした。

台風の進路については30年には3日先の誤差を約100キロ(現在の1日先の誤差)に収めるよう求めた。

提言では低温・高温や熱波・寒波、冷夏や暖冬の予測をより早期に分かりやすく示したり、温暖化の分析をしたりすることもできるとみている。

地震や津波、火山観測でも目標を示した。津波は第1波だけでなく最大波や減衰も予測し、警報・注意報の解除の見通しまで発表する。火山は内部の構造を解析した結果をタイムリーに伝えるようにする。

提言について、気象庁の担当者は「真摯に受け止め、目標の実現に向けて取り組んでいきたい」としている。

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