2018年9月21日(金)

トルコ、米国をWTOに提訴へ 報復の応酬に

トルコショック
中東・アフリカ
2018/8/21 4:12
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 【イスタンブール=飛田雅則】世界貿易機関(WTO)は20日、米国がトルコから輸入する鉄鋼・アルミニウムの関税を引き上げたことに対し、トルコが提訴の手続きに入ったと発表した。両国は米国人牧師の拘束問題を巡り対立。報復関税の応酬に発展している。トルコがWTOに提訴することで、両国の対立はより深刻になる見込みだ。

トルコのWTO提訴で、米国との対立はより深刻になる見込みだ=ロイター

 WTOは声明で「(鉄鋼やアルミの)製品に対する米国の追加関税について、米国との協議をトルコが要請した」と明らかにした。

 牧師拘束問題を巡ってトランプ米大統領は10日、トルコから輸入する鉄鋼とアルミにそれぞれ50%と20%の追加関税を課すと表明。米政権は3月にも追加関税を課しており、追加関税は合わせて2倍に引き上がる。米国はさらなる追加制裁も辞さない姿勢を崩していない。

 一方、トルコも反発する。8月15日に乗用車やアルコール類などの米国製品に対して、関税を2倍に引き上げた。北大西洋条約機構(NATO)の同盟国同士が報復し合う異例の展開となっている。

 WTOの紛争解決手続きに基づけば、トルコが提訴手続きに入ったことで30日以内に両国は問題解決のため協議に入る。通常60日以内に協議によって紛争が解決できない場合、申し立て国のトルコは紛争処理小委員会(パネル)の設置を求めることができる。WTOでの紛争解決手続きには2~3年かかることが多いという。

 巨額の経常赤字を抱えるトルコは米国との対立も加わり、通貨リラが年初から一時4割超も下落した。リラ安はトルコ企業の外貨建て債務を膨らませ、経済への影響が懸念される。同国のエルドアン大統領は18日、「我々を戦略的な標的とする者に降伏はしない」と語り、米国に一歩も引かない姿勢を示している。

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