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エンゼルス大谷、増えたフライ系打球の「吉凶」
スポーツライター 丹羽政善

(2/3ページ)
2018/8/20 6:30
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となると、大谷の打撃成績はゴロの多さに連動するということか。

3月29日の開幕から4月30日まで、このときはゴロ16に対し、フライやライナーも16。つまり、ゴロとフライ系を比べると、ちょうど「1」である。

成績はどうだったかといえば、44打数15安打、4本塁打、12打点。打率3割4分1厘、出塁率3割8分3厘、OPS1.065だった。

5月と6月に右肘靱帯を痛めて離脱するまでの22試合では、82回打席に立ち70打数18安打、2本塁打、8打点、打率2割5分7厘、出塁率3割6分6厘、OPS0.809と4月までと比べれば下がった。この間、ゴロの数は26。フライやライナーの数は20。ゴロとフライ系の対比では1.30だった。

なるほど、開幕から6月前半までで判断する限り、大谷の打撃でゴロが多いときは、オフェンスの成績に影響を与えているといえそうだ。

では、7月はどうか。

この月は、冒頭でも触れたように月間打率が2割3厘と低迷するなど、ことごとく数字が下がった。であるなら、ゴロが増えたのではないか――という仮説が成り立つ。

しかし、ゴロ、フライ、ライナーの割合を調べてみると、ゴロが15でフライ系が23。初めて後者が上回った。ゴロとフライ系の対比は初めて1を切り、0.652だった。

ということは、すでに触れたように大谷の打球がフライやライナーになった場合の打率は3~4月が6割8分8厘。5~6月が6割6分7厘なので、本来なら7月は好成績を残していても不思議はなかった。

ところが……。

話を進める前に8月の数字を確認すると、さらにゴロの比率は下がり、ゴロ8に対して、フライやライナーは14。ゴロとフライ系の比率は0.571で7月と似通っている。ただ、主要な成績には改善が見られた。6月までのパターンを考えれば想定通りでもあるが、だとしたらなぜ7月は……。

そこで7月の内訳をもう少し詳しくみると、ゴロの打率に関しては2割6分7厘とほかの月に比べて高い一方で、フライやライナー打率は3割9分1厘で、彼自身の平均を大きく下回っていた。

おそらく、その一因といえるのが、ライナーの打率か。表のように大谷のライナーの打率は当然でもあるが、極めて高い。8月は6本すべてが安打になっている。月間打率が決して高くなかった5~6月もその打率は9割を超えている。

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