日大危険タックル、元監督・コーチを聴取 警視庁
日本大アメリカンフットボール部の悪質反則問題で、警視庁が17日までに、日大の内田正人元監督から任意で事情を聴いたことが捜査関係者への取材で分かった。井上奨元コーチからも任意聴取した。内田元監督は反則タックルの指示を否定したとみられる。
問題の反則行為は、5月6日に東京都調布市であった関西学院大との定期戦で行われた。日大の選手が、ボールを投げた後で無防備になった関学大クオーターバックの選手に対し、背後から激しくタックルして腰を負傷させるなどした。
負傷した関学大の選手側は、タックルを指示したとして元監督と元コーチを警視庁に傷害容疑で告訴。タックルを行った選手は、元コーチを通じて元監督から指示を受けたと記者会見などで説明しており、同庁は元監督らについても共謀や教唆の疑いがあるとみて捜査している。
刑法は「法令または正当な業務による行為は罰しない」と規定。試合中の反則行為の刑事責任や指示を立証するハードルは高く、内田元監督らの立件は難しいとみられる。