ミャンマーの調査委「未解明の事実ある」 ロヒンギャ問題で

2018/8/16 23:08
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【ネピドー=新田裕一】ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害疑惑を調べる独立調査委員会は16日、首都ネピドーで記者会見を開いた。調査委メンバーに任命された大島賢三・元国連大使は「まだ明らかになっていない事実がある」と指摘。事実解明の成否は「どこまで政府や国軍、治安機関の協力が得られるかによる」と述べた。

16日、記者会見を開いたロヒンギャ問題を巡る独立調査委員会で議長を務めるフィリピンのロサリオ・マナロ元外務副大臣(左)と大島賢三・元国連大使(ネピドー)

独立調査委の議長を務めるフィリピンのロサリオ・マナロ元外務副大臣は「相互協力の力を信じており、問題解決を待っている全ての人々の利益にかなう結果を出したい」と語った。

ミャンマー政府と調査委が交わした取り決めでは、政府は調査委の求めに応じて情報を提出し、軍・警察関係者を含む関係者からの聴取に協力すると規定している。調査委は1年以内に大統領に報告書を提出する。

調査の具体的な計画は検討中として明らかにしなかったものの、バングラデシュ側の難民キャンプでの現地調査について「可能性は高い」(大島氏)としている。

記者会見では、外国人を含む調査委の設置に反発が強いミャンマーの国内世論に配慮する発言も目立った。大島氏は「事実を解明することが、国際社会に問題の複雑さを理解してもらうことにつながる」と調査への積極的な協力を求めた。

調査委は、ミャンマー政府が7月末に設置。15日の初会合にはアウン・サン・スー・チー国家顧問も参加して意見交換した。調査委は大島氏、マナロ氏のほかミャンマー側委員2人の計4人で構成する。

一方、コフィ・アナン元国連事務総長らが示した勧告の実施に向け政府が設置した国際諮問会議は16日、最終報告書を公表して解散した。諮問会議の議長を務めたタイのスラキアット元副首相はネピドーで記者会見を開き、「諮問会議が提言した独立調査委の設置や国連との協力強化が実現した」と述べた。スラキアット氏は解散の理由について「調査委との重複を避けるため」と説明した。

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