2018年11月13日(火)

東大と慶大が「二人羽織ロボット」開発 動作を共有

科学&新技術
BP速報
2018/8/16 20:00
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屋外での使用例。写真は装着者側(出所:東京大学、慶応義塾大学)

屋外での使用例。写真は装着者側(出所:東京大学、慶応義塾大学)

東京大学と慶応義塾大学の研究グループは、複数人での動作や技能を共有するための遠隔共同作業システム「Fusion」を開発した。特徴は、遠く離れた場所にいる人と視点を共有しながら、身体動作を伴う共同作業ができること。ウエアラブルロボットを用いることで、遠隔地から他者の身体に働きかけ、「二人羽織」のように他者の身体を操作することができる。遠くにいる人との身体を介した共同作業や、遠くにいる人への技能学習といった応用が期待できるという。

共同作業を通じた技能や知識の伝達において、身体的な情報とひもづいた効果的なコミュニケーションは重要な要素となる。一般に、相手への共感や理解をする上で他者の視点に立つことは欠かせない。また、日常のコミュニケーションでは、言葉に加えてボディーランゲージなどを交えた身体的なやり取りが含まれることも多い。さらに、身体動作を含む技能学習などにおいては、トレーナーが学習者の四肢の位置や姿勢を直接動かして整えたり、手を引くなどして動きを誘導したりする。

システムの構成(出所:東京大学、慶応義塾大学)

システムの構成(出所:東京大学、慶応義塾大学)

しかし、共同作業の相手が遠隔地にいると、相手の視点や身体動作の情報が限られるため、コミュニケーションや共同作業が難しくなる。そこで、今回のFusionは、離れた場所にいる共同作業の相手の視点を共有することに着目し、Directed(直接的な共同作業)、Enforced(動きの指示)、Induced(動きの誘導)の状況を想定して開発。可搬性と直感的な操作性を備えたという。

Fusionは、遠隔地にいる操作者とロボット装着者がほぼ同一の視点から空間を共有し、ロボットアームを介した身体的な共同作業を可能にする。操作者は既製品のヘッド・マウント・ディスプレーを装着し、装着者のシステムにアクセスする。装着者が身に着けるバックパックは、3自由度のロボットヘッドと6自由度の人型ロボットアームを備える。これにより、二人羽織のようなウエアラブル・ロボット・システムで身体的な情報を伴ったコミュニケーションを実現する。ロボットアームの先端部は交換することができる。共同作業用のロボットハンドを手首用のバンドに取り換えて装着者の腕に取り付ければ、動作の教示や運動の支援に活用できるとする。

今後は、遠隔共同作業性能の向上や、技能学習のためのプラットフォームを開発する予定としている。

(ライター 森元美稀)

[日経 xTECH 2018年8月10日掲載]

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