2018年11月17日(土)

太陽光でドローン26日間連続飛行、エアバスが世界新

科学&新技術
BP速報
2018/8/16 18:00
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日経クロステック

欧州のエアバスは、同社のディフェンス・アンド・スペース部門による無人の太陽光ドローン「ゼファー(Zephyr) S」の量産1号機が初めてのテスト飛行に成功したと2018年8月8日に発表した。

エアバスが開発し、約26日間という世界最長飛行の世界記録を更新した太陽光ドローン「ゼファー S HAPS」(出所:エアバス)

エアバスが開発し、約26日間という世界最長飛行の世界記録を更新した太陽光ドローン「ゼファー S HAPS」(出所:エアバス)

同ドローンは米アリゾナ州を7月11日に離陸し、約26日間(25日23時間57分)と航空機による飛行で最長時間の世界記録を更新したとし、その申請も行っているという。

エアバスによると、これまでの最長時間の世界記録もゼファーの試作機が達成したもので、約14日間の連続飛行に成功していた。

今回の飛行は英国の防衛省が支援している。同省では、「同ドローンの革新性やさまざまな創造的破壊をもたらし得る能力を評価している。こうした能力が、今回の記録にも反映されている」としている。

ゼファーは太陽光による電力のみを動力源とし、平均高度21kmの成層圏を飛行する高高度疑似衛星(HAPS)型の無人航空機(UAV)で、既存の人工衛星やUAV、有人航空機の間にあったギャップを埋めるために開発された。翼長は25m、重量は75kg未満。

この高度で飛行可能な航空機は少なく、民間機では2003年に最後の営業飛行を終えた超音速旅客機「コンコルド」のみ、軍用機でもロッキードの開発した高高度偵察機「U-2」と「SR-71 ブラックバード」だけという。

ゼファーは観測、監視、通信などの目的で民需と軍需の両方に応え、山火事や石油流出といった災害などの拡散を監視・管理するうえで革命的な能力を発揮することが期待されている。また、世界で変わりゆく環境的な地形・地勢を持続的に監視したり、通信インフラが未整備の地域に通信手段を提供したりする利用も見込む。

太陽光のみを動力とする航空機の例では、太陽光だけで世界一周をのべ23日間の有人飛行で成し遂げた「ソーラーインパルス2」(スイス)が知られる。太陽光のみで成層圏を有人飛行するプロジェクトとしては、「ソーラー・ストラトス」が現在、開発を進めている。

また太陽光ドローンに関しては、ソーシャルメディア大手の米フェイスブックなども取り組んでおり、2016年7月には90分間以上の試験飛行を成功させている。

(日経BP総研クリーンテックラボ 大場淳一)

[日経 xTECH 2018年8月14日掲載]

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