2018年9月20日(木)

日韓歴史問題に触れず 韓国大統領演説

南北首脳会談
朝鮮半島
2018/8/15 10:52
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 【ソウル=恩地洋介】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日午前、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の式典で演説した。9月に平壌で開催する南北首脳会談に触れ、北朝鮮の「完全な非核化」へ努力する決意を表明。非核化の実現を前提に、南北境界地帯に経済特区を設ける計画を提案する一方、日本との歴史問題や慰安婦問題への直接的な言及は見送った。

「光復節」の政府主催式典で演説する韓国の文在寅大統領(15日、ソウル)=共同

「光復節」の政府主催式典で演説する韓国の文在寅大統領(15日、ソウル)=共同

 演説では対日関係についてほとんど触れず、多くを南北関係に費やした。光復節の大統領演説としては異例だ。対日関係の悪化を避けつつ、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長に非核化の進展を呼びかける狙いがあったとみられる。

 文氏は9月の南北首脳会談に関し「4月の板門店宣言の履行を確認し、朝鮮戦争の終戦宣言と平和協定に向けて大胆な一歩を踏み出す」と強調。「米朝間の非核化対話を促進する主導的な努力を北朝鮮とともにしていく」と語った。

 南北経済協力については「完全な非核化と朝鮮半島の平和が定着すれば、本格的な経済協力を進めることができる」と力説した。開城工業団地の再開や南北の鉄道連結、地下資源開発などを進めることで、今後30年間で少なくとも170兆ウォン(約17兆円)の経済効果が見込めるとの試算を明らかにした。

 具体的な構想も披露した。南北境界地域の韓国側に「統一経済特区」を設置。中小企業を誘致するとともに、北朝鮮の雇用を確保するという。

 板門店宣言に盛り込んだ南北間の鉄道連結については、年内の着工式をめざすと述べた。ロシアとの鉄道連結を念頭に、日本を含めた北東アジアの6カ国と米国でつくる「東アジア鉄道共同体」を提案。「東北アジアの多国間安全保障体制に向けた出発点ともなる」と訴えた。

 日韓関係に関しては「安倍晋三首相と韓日関係を未来志向的に発展させる」と強調した。朝鮮半島の平和構築を巡って協力を進めることで「結果的に日朝正常化にもつながる」と指摘した。

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