2019年1月21日(月)

平成最後の「終戦の日」 不戦の誓い刻んだ30年

2018/8/15 9:42 (2018/8/15 13:04更新)
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戦後73年目の8月15日は平成最後の「終戦の日」となった。天皇陛下は皇后さまとともに日本武道館(東京・千代田)で開かれた全国戦没者追悼式に出席。在位中最後の終戦の日のお言葉を述べられた。時代の変わり目、戦争体験者の減少と高齢化で記憶の継承は難しい課題となっている。追悼の祈りには不戦の誓いを次世代へつなぐという強い願いが込められた。

正午の黙とうに続いて、陛下は「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ」と振り返り、今年も先の大戦への「深い反省」に言及。世界の平和を祈念された。

東京・日本武道館で開かれた全国戦没者追悼式(15日午前)=共同

東京・日本武道館で開かれた全国戦没者追悼式(15日午前)=共同

陛下は皇后さまとともに壇上の席からゆっくりとした足取りで白木の標柱の前まで進み、深々と拝礼。モーニングの内ポケットから紙を取り出し、お言葉を読み上げられた。その後もしばらくの間、その場にとどまり、標柱を見つめられた。

天皇陛下は1989年の即位以来、国内外の戦没者の慰霊を「象徴天皇」の重要な役割と位置づけられている。皇太子時代から終戦の日を沖縄慰霊の日(6月23日)、広島・長崎の原爆忌(8月6、9日)とともに、「日本人として忘れてはならない4つの日」として、一度も欠かさず、追悼式への出席を続けられてきた。

追悼の対象は先の大戦で犠牲になった軍人・軍属230万人と民間人80万人の計310万人。

式典は午前11時50分すぎに始まり、国歌斉唱の後、安倍晋三首相は式辞で「今日の平和と繁栄が、戦没者の皆様の尊い犠牲の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません」と哀悼の意を表明。「戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。歴史と謙虚に向き合い、この誓いを貫いてまいります」と話した。

アジア諸国への加害責任については6年連続で言及しなかった。

総務省統計局の推計によると、日本の総人口に占める戦後生まれの割合は8割を超えている。戦没者追悼式に参列予定の遺族は5456人。昭和に過半を占めた「戦没者の妻」は13人まで減少した。遺族の割合は戦没者の子供が52.5%、孫が8.3%、ひ孫が2.7%などで3割近くが戦後生まれの遺族となった。

参列予定者の最高齢は昨年に続き、夫が沖縄本島で戦死した芹ケ野春海さん(102)=東京都練馬区。最年少は2歳だった。

天皇陛下は2019年4月30日に退位される。同年からは皇太子さまが新たな天皇として、追悼式への出席を引き継がれることになる。

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