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ベトナム最低賃金5.3%上げ、3年連続伸び最低

【ハノイ=富山篤】ベトナムの労使でつくる国家賃金評議会は14日までに、2019年の最低賃金を5.3%引き上げると決めた。上昇率は3年連続で過去最低を更新する。東南アジアの他国との企業誘致競争が激化するなか、外資企業が進出しやすいように配慮した。ただ物価上昇も続いており、労働者の不満が高まりそうだ。

11月にもグエン・スアン・フック首相が同意して正式決定する。適用は19年1月から。最も高いハノイやホーチミンの月額最低賃金は418万ドン(約2万円)となる。当初は労働者側が8%程度の賃上げを求める一方、経営者側は2%に抑えるべきだと主張するなど隔たりが大きかった。

ベトナムの最低賃金は2000年代以降、ほぼ毎年2ケタ以上の伸びが続いていたが、17年に7.3%、18年に6.5%と政策的に上昇率を抑えた。経済成長の原動力である外資誘致に悪影響が出ると判断したためだ。18年1月の東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体の完全実施でカンボジア、ミャンマーなど他国との誘致競争が激しさを増したことが背景にある。

一方、落ち着きを見せていたベトナムの物価は上昇傾向が強まっており、17年のインフレ率は3.5%、18年も4%前後とみられている。最低賃金が5.3%の伸びにとどまると、物価上昇と相殺されてしまい、労働者の不満が高まる可能性がある。

東南アジアではカンボジアのフン・セン首相が選挙の人気取りのために、23年までに月額最低賃金を250ドル(約2万7千円)と現在の約1.5倍に引き上げると約束した。外資誘致のために国民に我慢を強いるベトナムとは正反対の対応を見せている。

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