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3年目の重信、巨人の懸案「機動力」のキーマン

打撃に力強さ、定位置奪取狙う

巨人にとってここ数年の大きな課題の一つが機動力不足。その懸案克服のキーマンになるのが3年目の25歳、重信慎之介だ。6月中旬に1軍に昇格した今季はここまで、ひ弱だった打撃でも打率3割4分8厘と成長の跡を示し、ブレークの兆しをみせている。(記録は13日現在)

今季初のスタメンが巡ってきた7月27日の中日戦(東京ドーム)。山口俊のノーヒットノーランの快挙達成に沸いた一戦で、俊足の左打者は首脳陣への猛アピールに成功した。「2番・中堅手」として4打数3安打1得点。一回に鋭いライナー性の中前打を放つと、三回は左翼線への二塁打、六回は一塁線を破る三塁打と広角に打ち分け、うまさだけでなく力強さを増した打撃を大いに印象づけた。

重信は打撃に力強さを増してきた=共同

チームは攻撃の要である坂本勇人を左脇腹痛で欠いており「少し(バットを)振れている選手がいたので思い切って起用した」と高橋由伸監督。その抜てきに存分な働きで応えた。1番打者で先発した7月31日のDeNA戦(横浜スタジアム)では、初回に中前打で出塁すると、2番吉川尚輝との間でヒットエンドランを成功させて一気に先制点のホームを陥れた。適時打も2本放った試合で自慢の俊足が光り、高橋監督は「持ち味を出してくれ、チームとしてもうれしい。特徴のある選手なので、それを生かしてくれればいい」とうなずいた。

体重5キロ増、パワーアップ

打撃の非力さが目立った1、2年目からの変化を求めて、今季は体重アップに取り組んだ。ご飯の量を意識して増やすなど食事を改善し、70キロほどだった体重は75キロほどまでに増量。腰をどっしりと落とした打撃フォームは早大の先輩である青木宣親(ヤクルト)をほうふつとさせ、安定した下半身から繰り出す打球は明らかに鋭さを増した。重信本人も「自分の『間』で待てているというか、投球とのタイミングがうまく取れているのかなと思う。バットスイングが強くなったというのはある」。持ち前のスピードを落とさず、パワーアップを狙った肉体改造の成果を実感し始めている。

8月12日の広島戦(マツダスタジアム)でも二塁打2本、三塁打1本と躍動。リードオフマンとして打線をけん引し、実に1年ぶりとなるチームのマツダでの広島戦勝利に大きく貢献した。坂本勇、吉川尚ら主力のけがによる離脱は大きすぎる痛手だが、重信にとっては上位打線定着を狙う最大のチャンスともいえる。レギュラー奪取のためにも、まだまだ強烈なアピールが必要だ。

「自分の持ち味であるスピードを前面に押し出していきたい。出塁する意識、次の塁を狙う姿勢は常に持っていきたい。とにかく試合に出ることが大事」と3年目の外野手。着用した青色の手袋から「青い稲妻」のニックネームを誇り、通算342盗塁をマークした松本匡史氏は早大、巨人を通じての大先輩。一時代を築いた先輩のように重信がスピードスターとしての才能を開花させれば、巨人の攻撃スタイルを変える存在になり得る。

(常広文太)

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