抑留生活、体験で学んで 舞鶴引揚記念館30周年

2018/8/13 10:46
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シベリア抑留や戦地からの引き揚げに関する資料を所蔵する京都府舞鶴市の「舞鶴引揚記念館」は開館から30年の今年、収容所での生活を再現したスペースを新たに設けた。戦争を直接知らない若い世代にも体験してもらうのが狙い。

舞鶴引揚記念館に新設された「抑留生活体験室」(京都府舞鶴市)=共同

今年4月に新設された「抑留生活体験室」は、手記や回想記を基に、旧ソ連により抑留された元日本兵らの収容所「ラーゲリ」の内部を再現。壁にシベリアから取り寄せた木材を使い、人形に着せた軍服や毛布も旧日本軍のもので、展示品には触ることができる。

木のベッドは上下2段に分かれ、ランプはあるが薄暗い。実際に横たわってみると硬く、寝返りを打てないほど狭かったことが分かる。中央にはストーブが置かれているが、厳しい寒さから就寝時も帽子をかぶっていたという。

記念館は養成講座を通じて語り部育成に取り組むほか、修学旅行や平和学習の誘致にも力を入れている。山下美晴館長は「体験を通じ、平和について具体的に考えるきっかけにしてほしい」と話している。

1988年の開館後、90年代には年間20万人以上が訪れる時期もあったが、2012年度には約6万9千人に落ち込んだ。15年には収蔵資料のうち570点が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶(世界記憶遺産)」に登録され、次世代への継承が課題となっている。〔共同〕

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