2019年7月22日(月)

ブロック塀対策急ぐ教育現場、財源確保に悩み

2018/8/11 0:10
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大阪北部地震で危険性が指摘されたブロック塀。全国の学校のうち約1万2千校で安全性に問題があったことが文部科学省の調査で判明した。各地の教育委員会が対策を急ぐが、多くが校舎の耐震化を優先しており、財源の確保など課題は少なくない。

注意を促す紙が貼られた千葉市立幕張東小学校のプールのブロック塀(10日午後、千葉市花見川区)

注意を促す紙が貼られた千葉市立幕張東小学校のプールのブロック塀(10日午後、千葉市花見川区)

千葉市が市立小中高や特別支援学校計113校を調査したところ、104校266カ所で建築基準法に不適合なブロック塀を確認。うち16校21カ所は著しく損傷したり、ぐらつきや傾きがみられたりしたため「危険」と判定された。

築50年を迎えた同市花見川区の幕張東小。プールを高さ3.5メートルの灰色のブロック塀が囲うが、調査後は「地震のときはプールのかべからはなれましょう」と書いた紙が張られた。夏休み中にはブロック塀撤去の工事を完了させる方針だ。

2010~13年度の調査でも同小のブロック塀は危険と指摘されたが、「校舎の老朽化が進んで耐震化を優先していたため、ブロック塀まで手が付けられなかった」(同小の担当者)という。

市は8月末をメドに、57校にある高さ2.2メートルを超えるブロック塀を撤去し、その後フェンスを新設予定というが、費用は4億円超と試算。担当者は「安い金額ではないが、早急に安全策を進める」と気を引き締めた。

大阪北部地震でブロック塀の倒壊により通学中の女児が亡くなった大阪府高槻市は市立の小中29校のうち26校が緊急改修を終え、8月中に全て完了する見通しだ。

通学路などの民間のブロック塀も倒壊の危険があることから、改修費用を補助する制度が広がっている。高槻市は最大30万円を支給しており、受け付けを開始した7月以降で44件の申請があった。ただ「費用の全額が出ないと分かると改修をためらう人もいる」(市担当者)といい、所有者との調整には時間がかかりそうだ。

愛知県は19年度までに県立の高校と特別支援学校にあるブロック塀を全て撤去し、鉄製フェンスなどに変更する。代替のフェンスについてはどんな形式がよいか、県教委が学校側に聞き取り中。プール横などは「目隠し」になる塀が必要なためだ。不要ならフェンスは設置しない。取り換えは各地に広がり、業者や部材が確保できるかは見通せず、県の担当者は「方針通りに19年度までに終わるか分からない」と気をもんでいる。

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