2018年8月21日(火)

秋田・大館に「曲げわっぱ」展示施設オープン

北海道・東北
2018/8/10 21:00
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 伝統的工芸品「大館曲げわっぱ」を製造する柴田慶信商店(秋田県大館市)は曲げわっぱを展示販売するギャラリーやカフェなどが入る複合施設「わっぱビルヂング」を11日、大館駅近くに開業する。起業家向けの共用オフィスも併設しており、駅周辺のにぎわい創出につながりそうだ。

わっぱビルヂングの1階では柴田慶信商店が展示・販売のほか、製作体験を提供する(10日、秋田県大館市)

運営する石山拓真さんは「高校生から働く女性まで幅広い人に使ってもらいたい」と話す(10日、秋田県大館市の共用オフィス「マルーワ」)

大館駅周辺のにぎわい創出につながりそうだ(10日、秋田県大館市のわっぱビルヂング)

 「曲げわっぱ製作体験の後でカフェでくつろぐなど、長く滞在してもらえる」。10日開いた内覧会で柴田昌正(よしまさ)社長(45)はこう話した。大手生保が入っていた2階建てビル(延べ床面積約590平方メートル)を取得し、約3900万円かけ、リノベーション(大規模改修)した。

 1階のギャラリーでは、同社の製作した曲げわっぱを展示・販売するほか、弁当箱などを作る製作体験を提供する。柴田社長の父で創業者の慶信氏が世界各地から集めた曲げ物も展示する。

 柴田社長はさまざまな専門家の知恵や力を借りて同施設の開業にこぎつけた。ビル全体の設計はデザイン会社、シービジョンズ(秋田市)の東海林諭宣社長(41)がコンセプトづくりの段階から携わった。「秋田市で手掛けた飲食店などのリノベーションのノウハウが生かせた」と話す。

 1階にあり、人目を引くオシャレな「スイッチカフェ」は、これを機に大館市にUターンした佐藤佳菜さん(30)、菜穂さん(26)姉妹が運営する。佳菜さんは「大館に今までなかったスイーツやコーヒーを楽しんでもらう」と意気込んでいる。

 2階の共用オフィス「マルーワ」は地元出身で東京にも取引先を持つデザイナーの石山拓真氏(42)が「いしころ合同会社」を設立し、運営する。サテライトオフィスとして入居するのは、人事関連クラウドサービスのあしたのチーム(東京・中央)だ。

 同社の田尾豊執行役員(38)は「7月まで大館市の地域おこし協力隊隊員だった1人が働くが、3年後には10人の地元の方が働くようにしたい」と目標を語った。

 わっぱビルヂングについて、大館市の福原淳嗣市長(50)は「これからの街づくりのモデルになる」と期待する。大館市は旧小坂鉄道大館駅跡地を活用し、観光交流施設「ハチ公の駅(仮称)」を2019年5月に開業する予定だ。働く人や観光客が集まる場所として、大館駅周辺が大きく変わりそうだ。

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