ビール系7月販売量、キリンのみ増加 業務用値上げ響く

2018/8/10 12:06
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ビール大手4社の7月のビール系飲料の販売量がまとまった。3月以降に各社が実施した業務用商品の値上げが需要の下押し要因となり、市場全体は前年と比べて2%程度減少したようだ。第三のビールで「のどごし」の刷新や、新ブランド「本麒麟」の販売好調が続くキリンビールのみが前年を上回った。

第三のビールが好調だったキリンが販売を伸ばした(東京都千代田区のライフ神田和泉町店)

キリンのビール系の販売量は前年同月比で15%増えた。ビールでは、主力の「一番搾り」で47都道府県別の商品がなくなったことで4%減ったが、主力ブランドのリニューアル効果などがあった第三のビールが53%増と躍進した。

同社は原料を見直して味のキレを高めるなど、6月にのどごしを刷新。派生商品を除く同ブランドの販売は4%増えた。本麒麟も年間販売目標を上方修正するなど好調。イオンなど流通大手のプライベートブランド(PB)の製造受託も始めているが、PBを除いてもビール系全体で約1割前年から増えたという。

サントリービールのビール系は3%減だった。2017年7月に発売した第三のビール「頂」の販促活動の反動などが響き、第三のビール全体で6%減ったことが大きい。一方、ビールは2%増を確保。主力の「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」ブランド全体は6%伸びた。同社は業務用値上げの際に、プレモルの樽(たる)入り商品の価格は据え置いた。

アサヒビールは7%減だった。業務用の値上げが響き、主力ビール「スーパードライ」が6.1%減、第三のビール「クリアアサヒ」が7.7%減だった。第三のビール分野では競合他社が攻勢をかけており、競争が激化しているという。サッポロビールも8%減だった。第三のビール「麦とホップ」の刷新効果を発揮できておらず、全体では厳しい状況が続く。

7月の市場全体は2%減だったもよう。17年6月の酒類の安売り規制の強化に伴う値上がりの影響は一巡したとされる。ただ、3月から順次始まった業務用の値上げが響き、猛暑による押し上げ効果を打ち消したようだ。「暑すぎて外出を控えていることが消費に水を差している」との指摘もあった。

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