2018年10月20日(土)

東大、自食作用の新遺伝子、ゲノム編集で発見

科学&新技術
2018/8/9 22:00
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東京大学の水島昇教授らはヒトの細胞内で不要なたんぱく質を分解するオートファジー(自食作用)が起きるのに必要な遺伝子を新たに見つけた。遺伝子を自在に切り貼りするゲノム編集技術を使って突き止めた。オートファジーが起きる詳しい仕組みが分かれば、がんや認知症の治療法開発につながる可能性がある。成果は9日、米科学誌ジャーナル・オブ・セルバイオロジーに掲載される。

オートファジーは細胞内の浄化や、飢餓状態の時に体内の栄養素を再利用するのに役立つ。ヒトでオートファジーが起きるのに重要な遺伝子はこれまで約20個が見つかっているが、これまでは酵母や線虫を調べていた。

東大はヒトの腎臓の細胞を利用。「クリスパー・キャス9」と呼ぶゲノム編集技術を使い、それぞれの細胞で1つずつの異なる遺伝子を欠損させた。さらに細胞の遺伝子を改変して光らせ、オートファジーが起きないと色が変わるように工夫した。

細胞に栄養を与えずに飢餓状態にすると、オートファジーが起きやすくなる。色が変わった細胞を調べると「TMEM41B」と呼ぶ遺伝子が欠損していた。この遺伝子がヒトでオートファジーを起きるのに重要だと分かった。

オートファジーやがんや認知症の発生や予防に関わる。詳しい仕組みが分かれば、画期的な治療法や新薬の開発につながる可能性がある。

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