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有力種牡馬、後継レースがいよいよ本格化

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2018/8/11 6:30
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多様性のキンカメ、成長力のハーツ

キングカメハメハ、ハーツクライ産駒の種牡馬と種牡馬候補もみてみよう。キングカメハメハの場合、15年の3歳二冠馬ドゥラメンテ、ダート路線で息長く活躍したホッコータルマエは今年、最初の産駒が生まれた。11年日本ダービー3着で、ダートG1勝ちもあるベルシャザールは既に産駒が競走デビュー。この後も、現役で昨年の日本ダービー馬レイデオロが控える。レイデオロは、サンデーサイレンスの血脈を全く持たない点がロードカナロアとの共通点で、国内の多数派となったサンデー系牝馬を集める上では極めて有利だ。一方、ハーツクライはジャスタウェイ、13年日本ダービー馬ワンアンドオンリーがいる程度だが、この後は4月の大阪杯で待望の初G1を制したスワーヴリチャードが待つ。左回りが得意で、東京の天皇賞・秋やジャパンカップでタイトルを重ねれば、ジャスタウェイに続く存在に浮上しそうだ。

キングカメハメハ産駒は多様性が特徴で、短距離やダートで早くから活躍馬を出し、遅れてクラシック路線でもドゥラメンテやレイデオロが出現した。しかも、いち早く種牡馬入りしたルーラーシップは、菊花賞馬キセキを出した。ジャンルを問わない適応能力は強みだ。一方のハーツクライは自身が4歳暮れの有馬記念で初めてG1を制しており、産駒にも晩成型が多い。代表産駒のジャスタウェイも4歳秋から一気に超一流に成長した。2歳戦に重きを置く現在の競走体系に合わない面もあるが、長いスパンでの活躍を期待させるタイプだ。

こうした点はディープインパクト産駒と対照的で、同産駒、特に牡馬は4歳以降の成長力に疑問を感じさせている。象徴的なのがサトノダイヤモンドの昨年以来の不振で、同期のディーマジェスティも日本ダービー3着後は、相手の軽いG2を1勝しただけ。マカヒキも3歳秋の凱旋門賞遠征(14着)から帰国後は、2着もない。

7月9、10日に行われた「セレクトセール」(日本競走馬協会主催)で、ディープインパクト産駒の売却総額が38億1900万円(税抜き、以下同)で、前年を9億7800万円も下回った。超高額馬が出なかったためだが、売却頭数は同じ35頭だから相当な落ち方だ。一方、ハーツクライは昨年より5頭少ない26頭の売却頭数で総額は1400万円減っただけ。キングカメハメハ産駒は売却16頭(前年比1頭減)で、総額は前年を3億6900万円も上回る13億6200万円に急伸した。この数字は、既に幕が開いた有力種牡馬の後継レースの流れを反映した面もある。こうした点からも3頭の孫世代の戦いから目が離せない。

(野元賢一)

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