東京医大が会見で陳謝 受験生「ありえない差別だ」

2018/8/7 18:54
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「社会の信頼を大きく裏切ることになり、心より深くおわびする」。私立大支援事業を巡る文部科学省汚職事件に絡み、7日夕に都内で開かれた東京医科大の記者会見。出席した行岡哲男常務理事らは何度も頭を下げ、謝罪を繰り返した。

記者会見で頭を下げる東京医科大の行岡哲男常務理事(左)と宮沢啓介学長代理(7日午後、東京都新宿区)

直前に行われた内部調査委員会の会見では、入学試験で女子受験生や浪人らを対象に行われた点数操作の詳細が判明。行岡常務理事は「断じてあってはならないことで根絶する」と厳しい口調で話した。

宮沢啓介・学長職務代理は「人の一生に関わる重大なことで、過去の受験生について追加合格を認めることを検討するなど誠心誠意対応する」と語り、信頼回復に向けて努力する姿勢を強調した。

この日、会見に集まった報道陣は約100人。行岡常務理事や宮沢学長代理が不正に関与していないかを問われると、行岡常務理事は「物的な証明は難しいが、全く承知していなかった」と強く関与を否定。「臼井正彦前理事長がなぜあのような行動をしたかは意見を差し控えたいが、経営サイドからみて行うべきではなかった」と語気を強めた。

同日午後、東京医科大の会見に先立って行われた内部調査委の会見では、中井憲治委員長が「(大学側は)長くあしき慣行を自認して、社会全体を欺いたことを忘れないでほしい。今後の意識改革に期待したい」と再発防止策の策定を促した。

一方、受験生や同大学に通う現役学生からは怒りの声が相次いだ。

「女性が医者になる機会を狭められているどころか浪人差別まで、ありえない」。今春の医大受験に失敗し、都内の大手予備校に通う女子浪人生(19)は「2重の差別」に怒りをあらわにする。

ただ「医学科はそもそも全国的に定員が少ない」といい「東京医大には失望したが、どうしても医者になりたいのなら受けざるをえない」と悩ましげな表情で話した。

同大学に通う女子学生は細かな得点調整が行われていたことを聞き、「こんなにしっかりと加点していたなんて驚いた」と耳を疑った。「女性差別に加えて浪人生に対しても差別をしていただなんて」と興奮気味。苦しかった自身の受験生活を振り返り「不平等に選抜が行われていると聞いて、自分も損した気分になった」と憤っていた。

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